なぜ名古屋刑務所で、悪質な受刑者暴行事件が起こるのか? 元女囚の見解は

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 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。
刑務官の暴行は普通の暴行より罪が重い
 連休前に、コッソリ大ニュースが出てましたね。メイケイ(名古屋刑務所)で刑務官らが懲役(受刑者)を暴行した件で、なんと33人の大量処分です。33人のうち看守13人は特別公務員暴行陵虐などの疑いで書類送検されてます。
 いっぺんに33人が処分されることは、これまでなかったと思います。今までは隠してただけかもしれませんけどね。
 CBCテレビは、ネットニュースで中田学司所長以下、幹部と前の幹部の名前、看守AからVまで、処分者の一覧表を出してました。これも今まではなかったとちがいますかね。
 ニュースによりますと、AからVまで22人の刑務官は3人の懲役の顔や手を日常的に叩いたり、暴言を吐いたりしていたそうです。法務省が知ったのは去年の暮れ、しかし、その前からNPO法人「監獄人権センター」には苦情の手紙がたくさん届いていたとか。
 瑠壬的には、どつきたくなる懲役もいてますから、「先生(刑務官)たちもガマンできなかったかな」と思わないでもないですが、この処分者数はちょっと心配になりますね。なんでこんなになるまで放置してたんでしょうかね。
 しかも刑務官の一人は「特別公務員暴行陵虐傷害」の疑いで送検されたそうですから、かなりの暴力でしょう。特別公務員暴行陵虐(刑法195条)では、裁判官や検察官、警察官、刑務官とかの暴行は7年以下の懲役または禁錮としてて、普通の暴行(刑法208条、「2年以下の懲役」)より罪が重いです。
名古屋刑務所では以前も死亡事件が発生
 法務省は、大学教授らで「第三者委員会」を作って検討して、懲戒処分が発表されたんですね。発表はゴールデンウィークが始まる4月29日の前の日ですよ(笑)。もうみんな「お出かけ」のことしか考えてませんから、こうゆう日を狙うんですね。今はそうでもないですが、前は死刑の執行は暮れも押し迫った「官庁御用納め」の前の日とかが定番でした。みんな「仕事納めモード」やから、批判もそんなに来ないちゅうことですよね。
 それにしてもメイケイは昔、懲役を「革手錠」で締めつけたり、懲役の肛門に消火用ホースで高圧力の水を噴射したりして、死亡者まで出しているのに、なんでこんな大量処分が出るんですかね。
 前もちらっと書きましたけど、東京の施設はふだんからメディアに注目されてますし、大阪はリアルヤクザが怖いから、刑務官はそれほど暴走しないのかもしれませんね。
 ちなみに豆知識ですが、メイケイは名古屋市内やなくて、お隣の「みよし市」にあります。「東京ディズニーランド」が千葉にあるような話ですかね。
八王子の精神科病院「滝山病院」の問題に思うこと
 編集者さんから、「滝山病院についてどう思いますか?」と聞かれました。瑠壬は知りませんでしたが、看護師らによる患者さんへの暴行で大問題になっている八王子の精神科病院なんですね。
 患者さんが撮った動画もネットで出回ってて、看護師が痛がる患者さんを笑いながら殴っていることも報道されてます。瑠壬が入れられてた大和川病院を思い出して、とても怖くなりました。
 暴力を振るう病院側をかばうわけではないですが、こうゆう問題がなくならないのは、暴れて手のつけられない患者さんがいてるからですよね。比較的身近な認知症以外にもいろんな精神障害があり、家に火をつけたり、暴力を振るう患者さんもいてますから、預かってもらえれば家族はありがたいです。
 もちろん患者さんへの暴力はアカンので、それをどうするかです。起こるかどうかわからへん戦争の準備より、国民を守ることに税金を使うてほしいですね。ちゅうか刑務所も精神科病院も「自分は関係あらへん」と思てらっしゃる方がほとんどと思いますが、そうでしょうか? 結構「明日は我が身」かもしれませんよ。
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