永野芽郁『かくかくしかじか』への悪影響……不倫報道後の映画上映「最大のデメリット」とは?
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【サイゾーオンラインより】
「週刊文春」(文藝春秋)に俳優・田中圭との不倫が報じられ、それを否定している永野芽郁。主演映画『かくかくしかじか』は予定通り5月16日に全国で封切られるようだが、案の定、さまざまな影響が心配されている。
目次
・永野芽郁主演『かくかくしかじか』配給会社のYouTubeが大荒れ
・『かくかくしかじか』、「興行収入17億」程度を見込んだ?
・『かくかくしかじか』はフジテレビ製作
・「確実に映画の動員に悪い影響を与える」
・観客にとって、スキャンダル最大のデメリットは「ノイズ」
・不倫騒動、東出昌大は約半年後、斉藤由貴は翌月に映画公開
永野芽郁主演『かくかくしかじか』配給会社のYouTubeが大荒れ
同映画の原作は、漫画家・東村アキコ氏の自伝的同名コミック。主人公・林明子役を永野が務め、明子が学生時代に出会った絵の恩師・日高健三先生を大泉洋が演じる。
このほか、見上愛、畑芽育、神尾楓珠、青柳翔、MEGUMI、大森南朋、斉藤由貴といった主役級俳優がキャストにずらりと並ぶ同作。しかし、主演の永野は4月下旬に不倫が報じられ、5月8日発売号の「文春」で第二報が放たれたばかり。すなわち、同映画の上映は“今年最大級スキャンダル”の中での“強行突破”となる。
案の定、すでにプロモーションへ影響が生じており、8日に行われる予定だったPRイベントは急きょ中止に。一方、公開初日の舞台あいさつには永野を含むキャストが登壇予定だが、ネット上では「永野が登場しても地獄、しなくても地獄」との指摘も見られる。
さらに、配給するワーナー ブラザース ジャパンの公式YouTubeやSNSは現在、大荒れ状態。永野が出演するPR動画が順次投稿されているが、コメント欄には作品と関係のないコメントばかりが並んでいる。
『かくかくしかじか』、「興行収入17億」程度を見込んだ?
豪華キャスト陣からも大きな予算を投じた作品であることは明白だが、どの程度の興行収入を見込して製作されたのだろうか? 映画ライターのヒナタカ氏はこう分析する。
「わかりやすい比較対象は、ワーナー ブラザース ジャパン配給、永野さん主演、人気書籍が原作という共通点のある、2021年の『そして、バトンは渡された』です。同作はコロナ禍での公開ながら興行収入は17億2,000万円という優秀な成績を残しており、今回はそれと同等の成績を目指していたのではないでしょうか。その『そして、バトンは渡された』は作品評価もとても高かったのですが、今では渦中の田中さんとの共演作として話題に上がるのは気の毒ですね……。
ほかにも、同社配給の実写日本映画では、直近の24年末には永野さんと佐藤健さんのダブル主演作『はたらく細胞』が60億円を超える大ヒットとなっていました。ただ、そちらは作品規模が大きく、ファミリー層もターゲットにしたための数字であり、今回の実話ベースのドラマである『かくかくしかじか』とは単純比較はできません。それでも、『続く』ヒット作とするべく、同社は大きな期待を寄せていたことでしょう」
『かくかくしかじか』はフジテレビ製作
『かくかくしかじか』の製作委員会はフジテレビが筆頭であるが、今年1月には同じく漫画の実写化で同局が製作した山﨑賢人主演『アンダーニンジャ』が公開された。
「『アンダーニンジャ』は、フジテレビが不適切接待疑惑問題のためにほとんどの企業CMが流せない中、同映画の予告編がフジで連日流された影響で、上映開始から6週目にして前週の9位から5位にジャンプアップしていました。同じくフジテレビ製作の『かくかくしかじか』の予告編も以前はたくさん流されていたようですが、5月9日からは映画のCMを中止するという映画関係者の情報もあ りました。今では永野さんの映像そのものに嫌悪感を覚えてしまう、逆効果になってしまう人も確実にいますし、『アンダーニンジャ』の時のような『フジテレビの予告編特需』も、今回は見込めないでしょう」(前出・ヒナタカ氏)
なお、永野の起用に関しては、今回の映画化にあたり脚本も手掛けた東村氏が、実写化の話を受けた際に「永野芽郁さんなら」と指名したという。
「『かくかくしかじか』は、雑誌『ココハナ』25年6月号(集英社)のレポート漫画などから、原作者の東村さんが脚本や撮影小道具の原稿などの制作に関わり、2年先までスケジュールがいっぱいの大泉さんへ熱烈オファーをするなど、『原作者の意向と原作を大切にして作り上げた』作品であることがわかるんです。そもそも永野さん主演だからこそ映画化が始動したことに加えて、原作者や関係者が『作品』そのものを大切にした、だからこその原作のファンの満足度の高さや、口コミなどでのヒットも見込めていたであろう内容なだけに、今回の永野さんのスキャンダルでの逆風は、第三者から見てもとても胸が痛いものです」(前出・ヒナタカ氏)
「確実に映画の動員に悪い影響を与える」
とはいえ、永野の騒動により、『かくかくしかじか』の知名度がアップしたのは事実。見方によっては、スキャンダルが宣伝につながったとも思えるが……。
「映画は俳優の人気にも注目度が左右されるため、スキャンダルを経ての公開に慎重にならざるを得ないこともあります。吉沢亮さんは24年末に泥酔し隣室に侵入しての書類送検が25年の年明けに発表され、一部CMの契約解除もされましたが、謝罪の内容が誠実であることなどから世間からの声は『許容』方向に傾いていた印象でした。それでも、2月に公開予定だった吉沢さん主演の『ババンババンバンバンパイア』は、『諸般の事情に鑑み、関係各所との協議の結果』と理由は明確にしてはいないものの、公開延期が発表されました(後に7月4日に公開決定)。
そして、今回の永野さんと田中さんの不倫報道は、4月28日の第一報の時はまだ『やり過ごせる』雰囲気もありましたが、5月8日の第二報は多くの人が『クロ』寄りの疑惑に大きく傾く内容であり、映画『かくかくしかじか』公開直前のタイミングとしても大打撃と言えるものです。事務所側は報道を否定していますが、ここまでのバッシングが加熱している現状では、確実に映画の動員に悪い影響を与えるでしょう」(前出・ヒナタカ氏)
観客にとって、スキャンダルの最大のデメリットは「ノイズ」
また、公開を楽しみにしている人にとって、動員以上に心配なこともあるという。
「映画を楽しみにしていた1人としても心配なのは、作品を観る上で『ノイズ』になってしまうことです。劇中で永野さんがどれほどの名演をしようとも、作品としていかに素晴らしくとも、今回の報道のことが『チラついてしまい』、作品に『没入できない』、劇中のキャラクターを『信じられない』ことは十分に考えられます。それこそが、スキャンダルの最大のデメリットなのではないでしょうか。意識的にせよ無意識的にせよ、観客は役柄と俳優のイメージをリンクさせて作品を観るものですからね。
筆者個人としては、今回の不倫報道は永野さんのイメージの悪化があまりに大きく、かつ公開までの期間が短すぎるため、『作品を守るため』『最高の状態で観てもらうため』にも、『ババンババンバンバンパイア』以上に長い期間を用意し、公開延期をするべきとも思うのですが、報道が直前すぎたこともあり、もう延期はできず、『強行突破』で公開をする流れになっているのでしょう」(前出・ヒナタカ氏)
そんな苦しい状況の中、“希望”といえることもあるようだ。
「『同情』の声が多いことです。特に今回の映画にしっかりと関わった原作者の東村さんに対しての応援の声は大きいですし、今回の報道で初めて作品を知った人や、『見てあげたくなる』人も少なからずいると思います。何より、今回の不倫報道を(観ている間は)忘れるほどの、作品そのものの感動や意義を覚える可能性も、十分にあるでしょう。いずれにせよ『作品や共演者や関係者に罪はない』ことは多くの人の意見が一致しています。その理由を持って観に行く人がいること、その上で素直に作品を楽しめることを、願ってやみません」(前出・ヒナタカ氏)
不倫騒動、東出昌大は約半年後、斉藤由貴は翌月に映画公開
なお、不倫によるバッシングの最中に映画が公開された俳優といえば、唐田えりかとの不倫報道から約半年後に映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』(20年)が公開された東出昌大や、不倫報道の翌月に『三度目の殺人』(17年)が公開された斉藤由貴などが思い浮かぶ。いずれも当時、プロモーションに支障が生じていた。
「一般的に、映画公開前のメインキャストのスキャンダルで、商業上のメリットといえることはほとんどないと思います。ただ、時間をおいて公開された映画で、現実の不祥事が役柄と重なり、観客として楽しむ分には、プラスになることはあり得ます。
たとえば、20年1月の東出さんの不倫報道は、当時の出演CMが打ち切りになり、『コンフィデンスマンJP』シリーズのプロモーションにも影響しましたが、同10月公開の『スパイの妻〈劇場版〉』ではサイコパスみのある東出さんの佇まいが高く評価されており、不倫報道後の印象がむしろ役柄に説得力を与えているという声も聞きました。ほかには、ベッキーさんは16年1月の不倫報道で仕事を一時的に休業したりもしましたが、20年の映画『初恋』では不倫報道から吹っ切れたような『復讐の鬼と化す』役柄および『ブチ切れ演技』が絶賛されていました。
また、スキャンダルの内容によっては、『動員にほぼ影響なし』のパターンもあるとは思います。たとえば、23年の『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』は映画公開の2週間前に、出演者の永山絢斗さんが大麻取締法違反の容疑で逮捕されましたが、撮り直しをすることはなく、予定通りの公開となりました。その判断に反対する意見はほとんど見られず、前編『-運命-』を超える初動成績を記録しました。違法薬物の所持・使用はもちろん厳しく罰せられる犯罪ですが、『被害者はいない』ともいえるため、出演作品の予定通りの公開を許容できる人も多かったのでしょう」(前出・ヒナタカ氏)
「人気俳優としての自覚が足りない」といった批判も飛び交っている永野。『かくかくしかじか』の製作陣や出演者は、今頃「せめてヒットしてくれ……」と天に祈っているかもしれない。
「週刊文春」(文藝春秋)に俳優・田中圭との不倫が報じられ、それを否定している永野芽郁。主演映画『かくかくしかじか』は予定通り5月16日に全国で封切られるようだが、案の定、さまざまな影響が心配されている。
目次
・永野芽郁主演『かくかくしかじか』配給会社のYouTubeが大荒れ
・『かくかくしかじか』、「興行収入17億」程度を見込んだ?
・『かくかくしかじか』はフジテレビ製作
・「確実に映画の動員に悪い影響を与える」
・観客にとって、スキャンダル最大のデメリットは「ノイズ」
・不倫騒動、東出昌大は約半年後、斉藤由貴は翌月に映画公開
永野芽郁主演『かくかくしかじか』配給会社のYouTubeが大荒れ
同映画の原作は、漫画家・東村アキコ氏の自伝的同名コミック。主人公・林明子役を永野が務め、明子が学生時代に出会った絵の恩師・日高健三先生を大泉洋が演じる。
このほか、見上愛、畑芽育、神尾楓珠、青柳翔、MEGUMI、大森南朋、斉藤由貴といった主役級俳優がキャストにずらりと並ぶ同作。しかし、主演の永野は4月下旬に不倫が報じられ、5月8日発売号の「文春」で第二報が放たれたばかり。すなわち、同映画の上映は“今年最大級スキャンダル”の中での“強行突破”となる。
案の定、すでにプロモーションへ影響が生じており、8日に行われる予定だったPRイベントは急きょ中止に。一方、公開初日の舞台あいさつには永野を含むキャストが登壇予定だが、ネット上では「永野が登場しても地獄、しなくても地獄」との指摘も見られる。
さらに、配給するワーナー ブラザース ジャパンの公式YouTubeやSNSは現在、大荒れ状態。永野が出演するPR動画が順次投稿されているが、コメント欄には作品と関係のないコメントばかりが並んでいる。
『かくかくしかじか』、「興行収入17億」程度を見込んだ?
豪華キャスト陣からも大きな予算を投じた作品であることは明白だが、どの程度の興行収入を見込して製作されたのだろうか? 映画ライターのヒナタカ氏はこう分析する。
「わかりやすい比較対象は、ワーナー ブラザース ジャパン配給、永野さん主演、人気書籍が原作という共通点のある、2021年の『そして、バトンは渡された』です。同作はコロナ禍での公開ながら興行収入は17億2,000万円という優秀な成績を残しており、今回はそれと同等の成績を目指していたのではないでしょうか。その『そして、バトンは渡された』は作品評価もとても高かったのですが、今では渦中の田中さんとの共演作として話題に上がるのは気の毒ですね……。
ほかにも、同社配給の実写日本映画では、直近の24年末には永野さんと佐藤健さんのダブル主演作『はたらく細胞』が60億円を超える大ヒットとなっていました。ただ、そちらは作品規模が大きく、ファミリー層もターゲットにしたための数字であり、今回の実話ベースのドラマである『かくかくしかじか』とは単純比較はできません。それでも、『続く』ヒット作とするべく、同社は大きな期待を寄せていたことでしょう」
『かくかくしかじか』はフジテレビ製作
『かくかくしかじか』の製作委員会はフジテレビが筆頭であるが、今年1月には同じく漫画の実写化で同局が製作した山﨑賢人主演『アンダーニンジャ』が公開された。
「『アンダーニンジャ』は、フジテレビが不適切接待疑惑問題のためにほとんどの企業CMが流せない中、同映画の予告編がフジで連日流された影響で、上映開始から6週目にして前週の9位から5位にジャンプアップしていました。同じくフジテレビ製作の『かくかくしかじか』の予告編も以前はたくさん流されていたようですが、5月9日からは映画のCMを中止するという映画関係者の情報もあ りました。今では永野さんの映像そのものに嫌悪感を覚えてしまう、逆効果になってしまう人も確実にいますし、『アンダーニンジャ』の時のような『フジテレビの予告編特需』も、今回は見込めないでしょう」(前出・ヒナタカ氏)
なお、永野の起用に関しては、今回の映画化にあたり脚本も手掛けた東村氏が、実写化の話を受けた際に「永野芽郁さんなら」と指名したという。
「『かくかくしかじか』は、雑誌『ココハナ』25年6月号(集英社)のレポート漫画などから、原作者の東村さんが脚本や撮影小道具の原稿などの制作に関わり、2年先までスケジュールがいっぱいの大泉さんへ熱烈オファーをするなど、『原作者の意向と原作を大切にして作り上げた』作品であることがわかるんです。そもそも永野さん主演だからこそ映画化が始動したことに加えて、原作者や関係者が『作品』そのものを大切にした、だからこその原作のファンの満足度の高さや、口コミなどでのヒットも見込めていたであろう内容なだけに、今回の永野さんのスキャンダルでの逆風は、第三者から見てもとても胸が痛いものです」(前出・ヒナタカ氏)
「確実に映画の動員に悪い影響を与える」
とはいえ、永野の騒動により、『かくかくしかじか』の知名度がアップしたのは事実。見方によっては、スキャンダルが宣伝につながったとも思えるが……。
「映画は俳優の人気にも注目度が左右されるため、スキャンダルを経ての公開に慎重にならざるを得ないこともあります。吉沢亮さんは24年末に泥酔し隣室に侵入しての書類送検が25年の年明けに発表され、一部CMの契約解除もされましたが、謝罪の内容が誠実であることなどから世間からの声は『許容』方向に傾いていた印象でした。それでも、2月に公開予定だった吉沢さん主演の『ババンババンバンバンパイア』は、『諸般の事情に鑑み、関係各所との協議の結果』と理由は明確にしてはいないものの、公開延期が発表されました(後に7月4日に公開決定)。
そして、今回の永野さんと田中さんの不倫報道は、4月28日の第一報の時はまだ『やり過ごせる』雰囲気もありましたが、5月8日の第二報は多くの人が『クロ』寄りの疑惑に大きく傾く内容であり、映画『かくかくしかじか』公開直前のタイミングとしても大打撃と言えるものです。事務所側は報道を否定していますが、ここまでのバッシングが加熱している現状では、確実に映画の動員に悪い影響を与えるでしょう」(前出・ヒナタカ氏)
観客にとって、スキャンダルの最大のデメリットは「ノイズ」
また、公開を楽しみにしている人にとって、動員以上に心配なこともあるという。
「映画を楽しみにしていた1人としても心配なのは、作品を観る上で『ノイズ』になってしまうことです。劇中で永野さんがどれほどの名演をしようとも、作品としていかに素晴らしくとも、今回の報道のことが『チラついてしまい』、作品に『没入できない』、劇中のキャラクターを『信じられない』ことは十分に考えられます。それこそが、スキャンダルの最大のデメリットなのではないでしょうか。意識的にせよ無意識的にせよ、観客は役柄と俳優のイメージをリンクさせて作品を観るものですからね。
筆者個人としては、今回の不倫報道は永野さんのイメージの悪化があまりに大きく、かつ公開までの期間が短すぎるため、『作品を守るため』『最高の状態で観てもらうため』にも、『ババンババンバンバンパイア』以上に長い期間を用意し、公開延期をするべきとも思うのですが、報道が直前すぎたこともあり、もう延期はできず、『強行突破』で公開をする流れになっているのでしょう」(前出・ヒナタカ氏)
そんな苦しい状況の中、“希望”といえることもあるようだ。
「『同情』の声が多いことです。特に今回の映画にしっかりと関わった原作者の東村さんに対しての応援の声は大きいですし、今回の報道で初めて作品を知った人や、『見てあげたくなる』人も少なからずいると思います。何より、今回の不倫報道を(観ている間は)忘れるほどの、作品そのものの感動や意義を覚える可能性も、十分にあるでしょう。いずれにせよ『作品や共演者や関係者に罪はない』ことは多くの人の意見が一致しています。その理由を持って観に行く人がいること、その上で素直に作品を楽しめることを、願ってやみません」(前出・ヒナタカ氏)
不倫騒動、東出昌大は約半年後、斉藤由貴は翌月に映画公開
なお、不倫によるバッシングの最中に映画が公開された俳優といえば、唐田えりかとの不倫報道から約半年後に映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』(20年)が公開された東出昌大や、不倫報道の翌月に『三度目の殺人』(17年)が公開された斉藤由貴などが思い浮かぶ。いずれも当時、プロモーションに支障が生じていた。
「一般的に、映画公開前のメインキャストのスキャンダルで、商業上のメリットといえることはほとんどないと思います。ただ、時間をおいて公開された映画で、現実の不祥事が役柄と重なり、観客として楽しむ分には、プラスになることはあり得ます。
たとえば、20年1月の東出さんの不倫報道は、当時の出演CMが打ち切りになり、『コンフィデンスマンJP』シリーズのプロモーションにも影響しましたが、同10月公開の『スパイの妻〈劇場版〉』ではサイコパスみのある東出さんの佇まいが高く評価されており、不倫報道後の印象がむしろ役柄に説得力を与えているという声も聞きました。ほかには、ベッキーさんは16年1月の不倫報道で仕事を一時的に休業したりもしましたが、20年の映画『初恋』では不倫報道から吹っ切れたような『復讐の鬼と化す』役柄および『ブチ切れ演技』が絶賛されていました。
また、スキャンダルの内容によっては、『動員にほぼ影響なし』のパターンもあるとは思います。たとえば、23年の『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』は映画公開の2週間前に、出演者の永山絢斗さんが大麻取締法違反の容疑で逮捕されましたが、撮り直しをすることはなく、予定通りの公開となりました。その判断に反対する意見はほとんど見られず、前編『-運命-』を超える初動成績を記録しました。違法薬物の所持・使用はもちろん厳しく罰せられる犯罪ですが、『被害者はいない』ともいえるため、出演作品の予定通りの公開を許容できる人も多かったのでしょう」(前出・ヒナタカ氏)
「人気俳優としての自覚が足りない」といった批判も飛び交っている永野。『かくかくしかじか』の製作陣や出演者は、今頃「せめてヒットしてくれ……」と天に祈っているかもしれない。