『名探偵コナン 隻眼の残像』小五郎役声優・小山力也は「コスパが高い」! “初代”神谷明との違いとは?

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サイゾーオンラインより】
 国民的アニメ『名探偵コナン』(日本テレビ系)の劇場版最新作『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』が、いよいよ4月18日に公開される。同作でメイン声優を務める小山力也の業界評価について、関係者に話を聞いた。
目次
『名探偵コナン 隻眼の残像』のあらすじと前作の興行成績
2代目小五郎役の小山力也、神谷明との違いとは?
小山力也、業界内から「仕事を選ばず謙虚」と高評価
劇場版最新作『名探偵コナン 隻眼の残像』のあらすじと前作の興行成績
 劇場版28作目となる今作は、長野県の雪山を舞台に過去に起こった事件と現在の事件を軸に物語が展開。
 八ヶ岳連峰未宝岳で“ある男”を追っていた長野県警の大和敢助(声・高田裕司)は、気を取られた瞬間に男が放ったライフル弾によって左眼を負傷し、同時に起こった雪崩に巻き込まれてしまう。その後、毛利小五郎(声・小山力也)は、敢助が巻き込まれた雪崩事故を調査中のかつての同僚刑事“ワニ”こと鮫谷浩二(声・平田広明)から、「事件ファイルに名前があった」と連絡を受け、後日会う約束を交わすが、待ち合わせ場所に向かう途中、突然銃声が響き渡る――というストーリーだ。
「なお、怪盗キッドと服部平次というシリーズ屈指の人気キャラにスポットを当てた昨年4月公開の前作『100万ドルの五稜星(みちしるべ)』は公開前から大きな注目を集め、公開から3日間で興行収入33億5200万円というロケットスタートを切り、その後も勢いを落とすことなく、最終興収158億円でフィニッシュ。灰原哀がフィーチャーされた23年公開の『黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』が記録した138億8,000万円のシリーズ最高興収を更新し、24年に国内で公開された映画の中でトップの成績を残しています」(アニメライター)
 また、今作は、小五郎と敢助をメインに据えているだけに、「近年公開されたシリーズの中では、地味な印象を受けます。前作を超えるほどのヒットを飛ばせるかというと、そこには高いハードルがあることは確かです」(同)とのこと。
『名探偵コナン』2代目毛利小五郎役の小山力也、神谷明との違いとは?
 そんな今作で主人公のひとりともいえる小五郎を演じているのは、海外ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』シリーズのジャック・バウアーの吹き替え声優としても知られている小山力也だ。
 09年に前任の神谷明が突如小五郎役を降板。当時、神谷はブログで「理由などは、詳しくお伝えすることは出来ませんが、契約上の問題と、信・義・仁の問題とだけ申し述べたいと存じます」(原文ママ、以下同)と説明し、その後「契約の交渉過程」で問題が生じたことが判明。
 交渉相手である制作会社の人物に、「本来守秘義務の生じる契約内容について、音声制作関連の団体および俳優関連の団体、さらに出演者の一部にまでその情報を、悪意を持って伝えられてしまった」ことで、「僕の帰る場所は奪われ」たために降板に至ったといい、その後オーディションを経て、小山が“2代目”に就任している。
 神谷の降板劇について、声優ライターの勅使河原みなみ氏は以下のように振り返る。
「神谷さんは、“声優”という職業の社会的地位を高めるために、長年尽力されてきた方ですが、その分一部の業界関係者から敬遠され、煙たがられることもあったようです。小五郎役の降板についても、ギャラ面で折り合いがつかなかったことが原因といわれています。小山さんは舞台俳優出身であり、アニメ声優として確立された神谷さんの芝居スタイルに最初は驚かれたかもしれませんが、彼なりにその芝居に寄せようと努力されたのではないでしょうか」
 また、小山については以下のように分析する。
「神谷さんは高いギャラを提示されることが多かったと思われますが、小山さんは比較的控えめで、制作サイドから見ると“使いやすい”声優だったと考えられます。『コナン』の現場には、高山みなみさん、林原めぐみさん、大谷育江さん、高木渉さんら、レジェンド級の声優がレギュラー出演しており、全体的なコストも高め。そういった点からも、小山さんは『コストパフォーマンスの高い声優』として評価されているのかもしれません」(同)
声優・小山力也、業界内から「仕事を選ばず謙虚」と高評価
 ちなみに、小山はもともとは舞台俳優として活動しており、現在も劇団俳優座に所属しているが、制作会社関係者によれば、「舞台出身の声優は、洋画の吹き替え(外画)でよく起用され、自然体の芝居を得意とする方が多い」とのこと。
「外画の音響監督やプロデューサーは、以前から舞台俳優を積極的に起用しており、かつてはあまり売れていない俳優に声をかけることも多かった。俳優にとっては、外画の吹き替えは“お小遣い稼ぎ”のような位置づけで、双方にとってメリットのある関係だったといえるでしょう。20年以上前からは、外画で活躍していた俳優が、新鮮さを求めてアニメにも起用されるケースが増えてきました。舞台出身声優の中にはプライドが高く、アニメ声優を見下すような人もいたようですが、小山さんはそういったことはなく、アニメの現場にも自然に馴染んでいた印象があります。仕事を選ばず、どんな現場でも謙虚な姿勢で取り組み、気持ちの良い仕事を心がけている方です」(同)
 肝心の演技はというと「表現の幅が特別広いというわけではありませんが、ハマる役にはしっかりハマり、自身の個性をフルに発揮する」とか。「また、舞台の世界は上下関係が厳しいため、そこで培った謙虚な姿勢や礼儀正しさを、声優業界でも活かしているように感じます。どの現場でも誠実に仕事と向き合っている方」(同)と、その人間性も高く評価されているようだ。
 こうした演者の業界内評価を頭に入れておくと、『隻眼の残像』をより楽しめるかもしれない。
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