こんなエンタメあります？ どこのメディアも取り上げない、落合博満の「3分動画」
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テレビ＆芸能ウォッチャー界のどぶさらい・佃野デボラが、誰も取り上げない、語るに値しない些末なニュースをソムリエ感覚でご提案します。
目次
・毎年恒例「さざ波アワード」月間MVPの発表！
・さざ波アワード年間ベスト3：お笑いタレントで書道家のおさるが……
・さざ波アワード年間ベスト2：落合博満がカップラーメンにお湯を注いで……
・さざ波アワード年間ベスト1：石原真理が自身のYouTubeチャンネル登録者数千人に……
毎年恒例「さざ波アワード」月間MVPの発表！
血で血を洗う文字の抗争と誹謗中傷・罵詈雑言が蔓延るこの殺伐としたインターネット界において、歯に挟まって遅れて出てきた焼肉の食べカスみたいな存在、毎年恒例の「さざ波アワード」ですよ。
大掃除の手を5分だけ休めて、お茶でも飲みながら、どこのメディアも取り上げない世界一の「しょーもなニュース」とともに一服いかがですか？
まずは月間MVPの発表から！
1月 藤原紀香がコリンキーみたいな黄色いダウンジャケットを着て『満点青空レストラン』（日本テレビ系）に出演。白菜を持ち上げる際にもいちいち紀香節の「溜め」を振る舞って大ハシャギ
2月 松居一代が1人3万円の割烹で接待を受けるが、「昔からおごらってもらって借りを作るのが嫌」という理由から新札の3万円を封筒に入れて持参し接待者に渡し、ちゃっかり領収書をもらう
3月 村上ショージが生まれて初めて卵・トマト・レタス・玉ねぎのサンドイッチを作るもうまくサンドできず、皿の上でグチャァと崩れて箸で食べる様子をInstagramにアップ
4月 お笑いタレントで書道家のおさるが森の中で逆立ちにチャレンジするも5秒ともたない動画をXにアップする
5月 落合博満がカップラーメンにお湯を注いで、3分ひたすら待つという動画をYouTubeにアップ
6月 森脇健児がサンガスタジアムのピッチ一周タイムトライヤルを敢行し「感謝マジック！」でスタジアム内のドリンクを半額に
7月 ガンダム芸人・若井おさむが自転車のサドルの座管のサビを木工用ボンドで落とすライフハック動画をXに投稿したところ、一般人だと思われABEMA NEWSから「週刊BUZZ動画」への使用許可お願いのリプをもらう
8月 西川きよしとボードゲームをやったエルフ・荒川が、師匠のあまりのおじいちゃんっぷりにブチギレ
9月 「何をやっても長続きしない」でおなじみ、いしだ壱成が4人目の婚約者から勧められて猫背矯正に取り組んでいると告白
10月 石原真理が自身のYouTubeチャンネル登録者数千人について「皆さんは1人で5万人を背負わされてる」「つまり本当の登録者数は5千万人」という謎の「石原算」をご開陳
11月 芸能人にとっては「あるある」のInstagramのなりすましアカウントを発見した松居直美が、世界中で自分だけに起こった大事件かのように神妙な面持ちでファンに注意喚起
12月 Xで秋頃から何者かに騙されたと匂わせたり、世を憂う「エアリプ」を続けていた亀田史郎が突然「原点忘れるな！」とだけつぶやく
はい、これらを上回る（下回る）しょーもないニュースがあるなら「出てこいや！」と高田延彦ばりに叫んでみたら、空っ風が落ち葉をさらうカサカサ音だけが聴こえました。それでは年間ベスト3の発表とまいりましょう。
第3位 お笑いタレントで書道家のおさるが森の中で逆立ちにチャレンジするも5秒ともたない動画をXにアップする
細木数子の命で「おさる」から「モンキッキー」に改名したのがもう20年前だそうですよ……と聞いても、こちらはなんの感慨もおこらない、おさる。
なにしろその後も改名したり元に戻したりを7回も繰り返していたのだそう。ほかにも、「宇都鬼（ウッキー）」名義で書道家をやったり、かつてコアラとコンビを組んでいた「アニマル梯団」を一夜限りで復活させて世間の反応がベタ凪だったり、肉体改造に勤しんだり、『SASUKE』（TBS系）に挑戦したり、バレエに挑戦したりと、何をやってもいっちょ噛みで中途半端……あいや、好奇心旺盛なおさる。
近年は人参の丸かじりと逆立ちに凝っていて、「逆立ちしながらヘディング」「逆立ちしながらカフェオレを飲む」「逆立ちしながら玉乗り」など、さまざまな「逆立ちしながら競技」にチャレンジしては動画をXやInstagramにアップしている。
しかし、だいたい「いいね」が1～2桁台しかつかない。4月29日にXに投稿された動画では、森の中でラビット（倒立した状態で足を交差させて跳ねる技）に挑戦したが、5秒ともたず、“成功”していた時間の体感としては、『ボキャブラ天国』で「アニマル梯団」が（一応）ブレイクした時期と同じぐらい短かった。
第2位 落合博満がカップラーメンにお湯を注いで、3分ひたすら待つという動画をYouTubeにアップ
落合博満が、自身のYouTubeチャンネル「落合博満のオレ流チャンネル」内の企画として、カップヌードルにお湯を注いで砂時計をひっくり返し、「ただただ純粋に3分待つ」という動画をアップした。
凡百の芸能人・有名人ならここで、トークテーマを決めて3分間しゃべるとか、3分以内で何かに挑戦などするところだが、そんなものを落合博満に期待してはいけない。
おそらく妻の信子の趣味でしつらえたと思われる、ファンシーなインテリアが目を引くリビングルームで落合は、悠々と椅子に座り、悠々とやかんのお湯をカップヌードルに注ぎ、悠々と砂時計をひっくり返し、3分ただ待つ。
その間に発した言葉は、「3分待ちましょう」「意外と長いな、3分って」「ちょうど1分半ぐらいかな？」「3分経ったー」の4言だけ。その後カップのふたを開け、かき混ぜて麺を啜ろうとするところで動画は終わった。こんなエンタメあります？
しかしこの「即席麺が出来上がるの爺さんが待っているだけの動画」、3.9万回以上も再生されている（本稿執筆中の2024年12月26日に観測）。ちなみに第3位の「森の中で逆立ちをするおさる」の動画は同条件で、701回再生である。
第1位 石原真理が自身のYouTubeチャンネル登録者数千人について「皆さんは1人で5万人を背負わされてる」「つまり本当の登録者数は5千万人」という謎の「石原算」をご開陳
秋口になると石原真理の「ぷっつん火山」が噴気活動に入ることは、ウォッチャーたちの間では周知の事実となっている。毎年10月頃からプスプスと煙を吹きはじめ、11月頃に爆発するのが石原ぷっつん火山の「活動サイクル」なのだが、今年も例年と全く同じ周期をたどっていた。
10月に自身のYouTubeチャンネル「公式ANGEL marie IshIhara真理子**ワンワード.つまり英字漢字共24画!総合48!」（このチャンネル名からしてキてる）に投稿された動画が、まあ狂っていた（いやどの動画も狂ってるのだが）。
10月13日のアップロードにもかかわらず、「メリークリスマス 登録者1000人（5000万人)ありがとうございます☆」とのタイトルがつけられた当該動画。登録者数が1000人に到達したことをセルフ・セレブレイトして、
「祝 登録者1000人!!（5000万人!!）」
「皆さんは1人で5万人を背負わされてる代表者さん!!」
「つまり本当の登録者数は5千万人×5万人 ではこれ何人？！」
と、うれしげなテロップが踊る。百歩譲って、石原のチャンネルに登録した“ファン”たちの「稀有さ」を「1人で5万人を背負わされてる代表者」と表現するとして、「1000×5万」で「5千万人」までならわかるのだが（いやわからないが）、そのうえにさらに5万人をかけちゃってるもんだから、さらにわけがわからない。
さや香の「見せ算」もびっくりの「石原算」でいくと、石原真理チャンネルの登録者数は現在、「5千万人×5万人」で2兆5千億人とのこと。じつに世界人口の300倍以上の数である。
こうした「下準備」のあと、11月以降は例年の通り、脳内恋人である郷ひろみとの脳内イチャイチャ動画や、「私こそがイルミナティ（世界を操る闇の秘密結社）の新たなる教祖である」と言ってみたり、例年通りのアシッドな動画が並んだ。
……というわけでね、隔週間連載の「さざ波ニュース」から数えれば11年続いたこの「さざ波アワード」、今回をもちまして最終回となります。長い間のご愛顧（え、誰も読んでねえって？）ありがとうございました。またどこかで。チャオ！
目次
・毎年恒例「さざ波アワード」月間MVPの発表！
・さざ波アワード年間ベスト3：お笑いタレントで書道家のおさるが……
・さざ波アワード年間ベスト2：落合博満がカップラーメンにお湯を注いで……
・さざ波アワード年間ベスト1：石原真理が自身のYouTubeチャンネル登録者数千人に……
毎年恒例「さざ波アワード」月間MVPの発表！
血で血を洗う文字の抗争と誹謗中傷・罵詈雑言が蔓延るこの殺伐としたインターネット界において、歯に挟まって遅れて出てきた焼肉の食べカスみたいな存在、毎年恒例の「さざ波アワード」ですよ。
大掃除の手を5分だけ休めて、お茶でも飲みながら、どこのメディアも取り上げない世界一の「しょーもなニュース」とともに一服いかがですか？
まずは月間MVPの発表から！
1月 藤原紀香がコリンキーみたいな黄色いダウンジャケットを着て『満点青空レストラン』（日本テレビ系）に出演。白菜を持ち上げる際にもいちいち紀香節の「溜め」を振る舞って大ハシャギ
2月 松居一代が1人3万円の割烹で接待を受けるが、「昔からおごらってもらって借りを作るのが嫌」という理由から新札の3万円を封筒に入れて持参し接待者に渡し、ちゃっかり領収書をもらう
3月 村上ショージが生まれて初めて卵・トマト・レタス・玉ねぎのサンドイッチを作るもうまくサンドできず、皿の上でグチャァと崩れて箸で食べる様子をInstagramにアップ
4月 お笑いタレントで書道家のおさるが森の中で逆立ちにチャレンジするも5秒ともたない動画をXにアップする
5月 落合博満がカップラーメンにお湯を注いで、3分ひたすら待つという動画をYouTubeにアップ
6月 森脇健児がサンガスタジアムのピッチ一周タイムトライヤルを敢行し「感謝マジック！」でスタジアム内のドリンクを半額に
7月 ガンダム芸人・若井おさむが自転車のサドルの座管のサビを木工用ボンドで落とすライフハック動画をXに投稿したところ、一般人だと思われABEMA NEWSから「週刊BUZZ動画」への使用許可お願いのリプをもらう
8月 西川きよしとボードゲームをやったエルフ・荒川が、師匠のあまりのおじいちゃんっぷりにブチギレ
9月 「何をやっても長続きしない」でおなじみ、いしだ壱成が4人目の婚約者から勧められて猫背矯正に取り組んでいると告白
10月 石原真理が自身のYouTubeチャンネル登録者数千人について「皆さんは1人で5万人を背負わされてる」「つまり本当の登録者数は5千万人」という謎の「石原算」をご開陳
11月 芸能人にとっては「あるある」のInstagramのなりすましアカウントを発見した松居直美が、世界中で自分だけに起こった大事件かのように神妙な面持ちでファンに注意喚起
12月 Xで秋頃から何者かに騙されたと匂わせたり、世を憂う「エアリプ」を続けていた亀田史郎が突然「原点忘れるな！」とだけつぶやく
はい、これらを上回る（下回る）しょーもないニュースがあるなら「出てこいや！」と高田延彦ばりに叫んでみたら、空っ風が落ち葉をさらうカサカサ音だけが聴こえました。それでは年間ベスト3の発表とまいりましょう。
第3位 お笑いタレントで書道家のおさるが森の中で逆立ちにチャレンジするも5秒ともたない動画をXにアップする
細木数子の命で「おさる」から「モンキッキー」に改名したのがもう20年前だそうですよ……と聞いても、こちらはなんの感慨もおこらない、おさる。
なにしろその後も改名したり元に戻したりを7回も繰り返していたのだそう。ほかにも、「宇都鬼（ウッキー）」名義で書道家をやったり、かつてコアラとコンビを組んでいた「アニマル梯団」を一夜限りで復活させて世間の反応がベタ凪だったり、肉体改造に勤しんだり、『SASUKE』（TBS系）に挑戦したり、バレエに挑戦したりと、何をやってもいっちょ噛みで中途半端……あいや、好奇心旺盛なおさる。
近年は人参の丸かじりと逆立ちに凝っていて、「逆立ちしながらヘディング」「逆立ちしながらカフェオレを飲む」「逆立ちしながら玉乗り」など、さまざまな「逆立ちしながら競技」にチャレンジしては動画をXやInstagramにアップしている。
しかし、だいたい「いいね」が1～2桁台しかつかない。4月29日にXに投稿された動画では、森の中でラビット（倒立した状態で足を交差させて跳ねる技）に挑戦したが、5秒ともたず、“成功”していた時間の体感としては、『ボキャブラ天国』で「アニマル梯団」が（一応）ブレイクした時期と同じぐらい短かった。
第2位 落合博満がカップラーメンにお湯を注いで、3分ひたすら待つという動画をYouTubeにアップ
落合博満が、自身のYouTubeチャンネル「落合博満のオレ流チャンネル」内の企画として、カップヌードルにお湯を注いで砂時計をひっくり返し、「ただただ純粋に3分待つ」という動画をアップした。
凡百の芸能人・有名人ならここで、トークテーマを決めて3分間しゃべるとか、3分以内で何かに挑戦などするところだが、そんなものを落合博満に期待してはいけない。
おそらく妻の信子の趣味でしつらえたと思われる、ファンシーなインテリアが目を引くリビングルームで落合は、悠々と椅子に座り、悠々とやかんのお湯をカップヌードルに注ぎ、悠々と砂時計をひっくり返し、3分ただ待つ。
その間に発した言葉は、「3分待ちましょう」「意外と長いな、3分って」「ちょうど1分半ぐらいかな？」「3分経ったー」の4言だけ。その後カップのふたを開け、かき混ぜて麺を啜ろうとするところで動画は終わった。こんなエンタメあります？
しかしこの「即席麺が出来上がるの爺さんが待っているだけの動画」、3.9万回以上も再生されている（本稿執筆中の2024年12月26日に観測）。ちなみに第3位の「森の中で逆立ちをするおさる」の動画は同条件で、701回再生である。
第1位 石原真理が自身のYouTubeチャンネル登録者数千人について「皆さんは1人で5万人を背負わされてる」「つまり本当の登録者数は5千万人」という謎の「石原算」をご開陳
秋口になると石原真理の「ぷっつん火山」が噴気活動に入ることは、ウォッチャーたちの間では周知の事実となっている。毎年10月頃からプスプスと煙を吹きはじめ、11月頃に爆発するのが石原ぷっつん火山の「活動サイクル」なのだが、今年も例年と全く同じ周期をたどっていた。
10月に自身のYouTubeチャンネル「公式ANGEL marie IshIhara真理子**ワンワード.つまり英字漢字共24画!総合48!」（このチャンネル名からしてキてる）に投稿された動画が、まあ狂っていた（いやどの動画も狂ってるのだが）。
10月13日のアップロードにもかかわらず、「メリークリスマス 登録者1000人（5000万人)ありがとうございます☆」とのタイトルがつけられた当該動画。登録者数が1000人に到達したことをセルフ・セレブレイトして、
「祝 登録者1000人!!（5000万人!!）」
「皆さんは1人で5万人を背負わされてる代表者さん!!」
「つまり本当の登録者数は5千万人×5万人 ではこれ何人？！」
と、うれしげなテロップが踊る。百歩譲って、石原のチャンネルに登録した“ファン”たちの「稀有さ」を「1人で5万人を背負わされてる代表者」と表現するとして、「1000×5万」で「5千万人」までならわかるのだが（いやわからないが）、そのうえにさらに5万人をかけちゃってるもんだから、さらにわけがわからない。
さや香の「見せ算」もびっくりの「石原算」でいくと、石原真理チャンネルの登録者数は現在、「5千万人×5万人」で2兆5千億人とのこと。じつに世界人口の300倍以上の数である。
こうした「下準備」のあと、11月以降は例年の通り、脳内恋人である郷ひろみとの脳内イチャイチャ動画や、「私こそがイルミナティ（世界を操る闇の秘密結社）の新たなる教祖である」と言ってみたり、例年通りのアシッドな動画が並んだ。
……というわけでね、隔週間連載の「さざ波ニュース」から数えれば11年続いたこの「さざ波アワード」、今回をもちまして最終回となります。長い間のご愛顧（え、誰も読んでねえって？）ありがとうございました。またどこかで。チャオ！
