世界的に閉店ラッシュ【ザボディショップ】、十年ぶり買い物で懐かしい気持ちに……米国は全店クローズ

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 イギリスで1976年に誕生、日本には1990年に初上陸したスキンケアショップ「ザ・ボディショップ」。今年になってから店舗のクローズが相次いでいます。現在の様子が気になり、実際に買い物してきました。
目次
【ザボディショップ】とは? 閉店ラッシュ、アメリカでは全店クローズ
日本の旗艦店に行ってみた!
「ミニ シャワージェルセット」1,815円購入
【ザボディショップ】「世界をより良い方向に変えと言っても過言ではない」
【ボディショップ】とは? 閉店ラッシュ、アメリカでは全店クローズ
 日本1号店のオープンから来年で35周年を迎える「ボディショップ」。1976年にイギリスで誕生したビューティーブランドです。
 1989年に動物実験反対をグローバルビューティーブランドとして初めて訴えたエポックメイキングな存在で、2024年1月には全製品の「ヴィーガン化」を達成。ほかにも、プラ容器の削減を目指して早くからリフィル方式を推進するなど、製品を通じて、豊かで持続可能な地球環境へとつながる活動を展開しています。
 そんな同ブランドですが、国内のショップが閉店ラッシュに見舞われています。10月下旬には、ホワイティうめだ店、金沢フォーラス店、JR三ノ宮店、福岡パルコ店、いよてつ高島屋店が次々とクローズ。ほかにも、年内に閉店する店が相次いでいます。
 これに先駆けること24年2月、本国の英国事業が破綻。英国内の店舗が大量閉店すると、続いてアメリカとカナダ、さらにフランス、ドイツ、オーストリアなど欧州各国でも事業破綻。アメリカは全店舗が閉店、カナダも多くの店がクローズしているとのこと。世界的にボディショップが大きな危機を迎えています。
 ファッションニュースサイト「ファッションスナップ」2024年9月30日付の記事によると、ザボディショップは今後、「モルトンブラウン(MOLTON BROWN)」を成長させて花王に売却したチャールズ・デントン氏らが再生の舵を取り、「エシカル・ ビューティ分野における世界的なリーダーシップとしての復活を目指す」と伝えています。
【ボディショップ】行ってみた!
 日本の旗艦店となる新宿店にやってきました。ザボディショップを象徴する英国らしいグリーンが目を引く外観です。
 筆者にとって、ボディショップは中高生のころに初めてボディケアアイテムを購入したお店。たしか、当時はフルーツのリップバームがはやっていて、マンダリンを買ったような記憶があります。
 店内を見るとリップバームこそ見つからないものの、当時人気のあったボディバターを発見。そうそう、この缶に入ったデザインがおしゃれだっただよね〜と懐かしさを覚えながら価格を見ると、3,520円と結構なお値段。円安の影響でしょうか?
 日本限定の「すみっコぐらし」コラボアイテムのボディバターは、入店してすぐの目を引くところに展開されています。
 スキンケアシリーズの新作としてエーデルワイスが登場しています。シートマスクのパッケージがすっきりとしたデザインでかっこよいのですが、価格は1枚999円! 
 高価格ぶりに「本当に1枚しか入ってないのかな……」とパッケージを確認してしまいました。スタッフさんによれば、「週に一度だけ使うだけで違うですよ」とのことですが……。
 持続可能な環境へのメッセージを打ち出しているボディショップ。ですが、店内では直接的に訴えることはしないで、あくまでさりげない寄り添い方が印象的です。
 そのひとつが、棚に置かれている「ヴィーガン」マーク。化粧品におけるヴィーガンとは、動物由来の成分を使用しないこと。例えば、ミツバチに由来するミツロウや、主にブタや魚に由来するコラーゲンを使わずに、植物由来や化学合成成分で作られた製品です。
 説明的にならず、デザインや製品の魅力を介して理解を深めるアプローチがスマートだなと感じます。
【ボディショップ】「ミニ シャワージェルセット」1815円購入
 店頭では、60mlの「ミニ シャワージェル」のパッケージが新旧で混在している時期でした。せっかくなら両方のデザインがわかるように、3本セットの「ミニ シャワージェルセット」(1,815円)を購入。数種類あるミニ シャワージェルからお好みで3本選べます。
 今回は、シャワージェル・モリンガ、シャワークリーム・シア、シャワージェル・マンゴーの3つをチョイスしました。シャワークリームは、シャワージェルよりも保湿力があるタイプなんだそう。
 パッケージを見るとマンゴーだけクリアボトルですが、筆者の中では「これこそボディショップ!」と懐かしさを覚えるデザイン。新しいほうは果物や植物がイラストになっていて、ボディショップの丸いロゴは使われていません。
 裏のパッケージを見ると、旧デザインのものだけイギリス製、ほかはポーランド製です。イギリス事業が破綻したことと関係あるのでしょうか? そうだとしたら、イギリス製は今後入手しにくくなるはず。
 ギフト用の包装が数種類あったので、布製の袋に入れてもらいました。1,000円台からちょっとしたギフトが購入できることもわかったので、今後は気軽に訪れたいと思います。
【ザボディショップ】「世界をより良い方向に変えたと言っても過言ではない」
 十年以上ぶりにボディショップで買い物をした今回。商品の廃盤はあったものの、かつてと変わらない定番商品を見つけてうれしい気持ちになりました。
 かつて、動物実験廃止を訴えるイラストを用いたショッパーがセンセーショナルでしたが、そこに込められた「人がきれいになるために動物が犠牲になるべきでない」というメッセージが消費者の意識や化粧品業界を変えたのは事実でしょう。
 「WWD」24年2月14日付記事によると、イギリス発のハンドメイド化粧品「ラッシュ(LUSH)」の共同設立者兼最高経営責任者は、ボディショップの初期に働いていた従業員だったそう。
 同氏が事業破綻を受けて英メディアに寄稿した内容には、「『ザボディショップ』が生み出したものは誰にも奪えない。それがなければ今日の『ラッシュ』はなく、動物実験が人々の関心を引くこともなかっただろう。世界をより良い方向に変えたと言っても過言ではない」と述べているとのこと。
 世界的に閉店ラッシュを迎えているボディショップですが、いまあらためて訪れてもらいたいなと思いました。
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