経常利益24%増【大戸屋】定食の魅力は? 管理栄養士が選ぶおすすめメニューベスト5

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 和食中心のヘルシーなメニューを提供している「大戸屋」。11月7日発表の決算によると、上期経常利益は前年同期比23.7%増の9.5億円まで伸びたそう。今回は、一時の業績不振からV字回復している同店の特徴やおすすめの定食メニューについて、管理栄養士の猪坂みなみ先生にくわしく教えてもらいました。
目次
【大戸屋】定食メニューの特徴
【大戸屋】第5位:大戸屋ばくだん丼
【大戸屋】第4位:しまほっけの炭火焼き
【大戸屋】第3位:茄子と豚肉のコク旨味噌炒め
【大戸屋】第2位:もろみチキンの彩りサラダボウルとしそひじきご飯
【大戸屋】第1位:ひんやり豆腐と海藻の和風サラダボウルとしそひじきご飯
【大戸屋】定食メニューの特徴
――大戸屋の定食メニューについて特徴を教えてください。
猪坂みなみ先生(以下、猪坂) 大戸屋の定食メニューでは、鶏肉や豚肉、お魚などなさまざまな食材を使った料理を楽しむことができます。また、それぞれのメニューに含まれる野菜の量がWEBサイトで情報公開されているので、オーダー前に確認できるのも嬉しいポイントです。
 このようにヘルシーなイメージがあるお店ですが、実は揚げ物や焼肉のお重などのメニューもしっかりラインナップにあるので、こってりしたものをがっつり食べたい人も満足できるでしょう。
 またご飯については、量と種類を選ぶことができます。量は、少なめ(100g)から特盛(500g)までのバリエーションがあるので、その時のお腹のすき具合によってチョイスすることができますね。
 種類については、白米と五穀米から選ぶことができます。エネルギーはそこまで大きくは変わりません(五穀米普通盛りは283kcal、白米は302kcal)が、五穀米のほうが、食物繊維やカルシウム、マグネシウムなどの栄養が多く含まれています。
 健康的な食事をしたい人はもちろん、いろいろなニーズに合わせたメニューがあるので、それぞれに満足できると思います。
――追加料金でしそひじきご飯に変更するのも人気ですが、メリット・デメリットはありますか? 
猪坂 しそひじきご飯にすると、ミネラルや食物繊維の摂取量を増やすことができる点がメリットですが、塩分も多く含まれているため、塩分の過剰摂取に繋がりやすいというデメリットもあります。
 そのため、しそひじきご飯が食べたいときは、その分汁物の汁を残したり、タレやドレッシングの使用量を少なめにしたりして調整するのがおすすめですよ。
――コスパ的にはどうでしょうか?
猪坂 自宅でこれだけの食材を揃えて栄養バランスの整った料理を作ろうとすると、まず献立を考えるのが大変だったり、お買い物に始まり、調理下処理や加熱……とかなりの手間と時間がかかります。
 そのため、栄養バランスの良い定食タイプの食事がとりたいというときには、かなりコスパ・タイパよく利用できるお店だと思います。
【大戸屋】おすすめ定食
第5位:大戸屋ばくだん丼
ネバネバ食材で腸内環境改善
――定食(グランドメニュー)は36品とバラエティ豊富ですが、栄養素的に見たおすすめを教えてください。第5位は?
注:1~5位すべて五穀米を選んだ場合の栄養成分を比較しています
猪坂 大戸屋ばくだん丼1食です。1食550kcal以下と低カロリーですが、たんぱく質は30g近く含まれています。めかぶやおくら、納豆、とろろなどのネバネバ食材は腸内環境の改善に役立ちます。
 さらに食物繊維やマグネシウム、ビタミンDなどの栄養もしっかり摂ることができるメニューです。
 他のメニューに比べると塩分が控えめである点も良いですね。ただし野菜の量はかなり少なめなので、サイドメニューから野菜料理を追加すると栄養バランスが整います。
――組み合わせにおすすめのサイドメニューがあれば教えてください。
猪坂 ビタミンやミネラル、食物繊維を補給できる、「ほうれん草の胡麻和え」や「金平ごぼう」を追加するのがおすすめです。抗酸化力の高いβカロテンを特にしっかり補うことができますよ。
【大戸屋】おすすめ定食
第4位:しまほっけの炭火焼き
たんぱく質と野菜のバランスが◎
――おすすめ第4位は?
猪坂 しまほっけの炭火焼きです。お魚には、DHAやEPAなどの魚特有の脂成分が含まれており、中性脂肪を下げたり、血液をサラサラにしたりする効果が期待されています。
 そのため、お魚は普段なかなか食べる機会がない、という人に特におすすめです。
 またこちらのメニューは1食600kcal程度なのに、たんぱく質はなんと47.8gも含まれます。日頃トレーニングなどをしていて、外食時でもたんぱく質をたっぷり補給したい! という人には嬉しいですね。
 野菜も110gとしっかり摂れるので、たんぱく質と野菜をバランスよく摂れる、健康にとても良いメニューだと思います。
――組み合わせにおすすめのサイドメニューがあれば教えてください。
猪坂 メインからたんぱく質をしっかりとれるので、野菜や海藻のおかずを少し追加すると良いでしょう。セットのお味噌汁を、「たっぷり野菜の麦みそ汁」に変更するのもおすすめです。
【大戸屋】おすすめ定食
第3位:茄子と豚肉のコク旨味噌炒め
野菜不足の人におすすめ
猪坂 茄子と豚肉のコク旨味噌炒めです。こちらは、豚肉や茄子、キャベツなどの野菜を炒めたメニューで、1食で野菜類を220g以上も摂ることができます。
 1日に摂取したい野菜の量は350gが目安ですので、その半分以上を摂れるという計算になりますね。野菜不足を感じている人にはありがたいのではないでしょうか。
 また豚肉には、糖質をエネルギーに変換してくれる「ビタミンB1」が豊富です。そのため、「最近疲れがとれない」「疲労回復したい」という人にもおすすめです。
――組み合わせにおすすめのサイドメニューがあれば教えてください。
猪坂 こちらは定食だけでも1食分のたんぱく質と野菜類をきちんと摂れるので、サイドメニューは無理に追加しなくても大丈夫です。
 物足りないという場合は、「千切りキャベツ」を選ぶと良いでしょう。美肌に役立つビタミンCを摂取することができます。
【大戸屋】おすすめ定食
第2位:もろみチキンの彩りサラダボウルとしそひじきご飯
緑黄色野菜やビタミンがたっぷり
――おすすめ第2位は?
猪坂 もろみチキンの彩りサラダボウルとしそひじきご飯です。こちらのメニューは、たんぱく質と野菜の栄養の両方をどちらもしっかりとることができます。
 特にブロッコリーやかぼちゃ、トマトなどの緑黄色野菜が入っていて、血流を改善することで冷えの予防に役立つ「ビタミンE」や、抗酸化作用が強く、免疫力の低下防止にも役立つ「ビタミンC」などをしっかり補給できます。
 そのため、気温が下がり風邪などが流行しやすい季節にはぴったりのメニューですね。
――組み合わせにおすすめのサイドメニューがあれば教えてください。
猪坂 こちらも、定食だけでもたんぱく質と野菜を十分に摂ることができます。エネルギーは決して低くはないので、何かプラスしたい場合は、「めかぶ小鉢」のような低カロリーな小鉢メニューをプラスすると良いでしょう。
【大戸屋】おすすめ定食
第1位:ひんやり豆腐と海藻の和風サラダボウルとしそひじきご飯
ダイエット中でも安心して食べれる
――おすすめ第1位は?
猪坂 ひんやり豆腐と海藻の和風サラダボウルとしそひじきご飯になります。たんぱく質と野菜の量、そしてトータルのエネルギーのバランスが最も良いと思ったのが、こちらのメニューです。
 1食で554kcalと低エネルギーなのに、たんぱく質は21g、野菜は191gときちんと摂ることができます。そのため、ダイエット中の方でも安心して食べることが可能です。
 塩分が多めなのが難点ですが、ドレッシングの量を自分で少なめにすれば余分な塩分をカットして楽しむことができるでしょう。
――組み合わせにおすすめのサイドメニューがあれば教えてください。
猪坂 メインの塩分がやや多めなので、余分な塩分の排出に役立つ「カリウム」を含むメニューを追加するのがおすすめ。カリウムは、生野菜や海藻、芋などに多く含まれますので、「とろろ」や「めかぶ小鉢」などを選ぶとよいでしょう。
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