急拡大チェーン【鰻の成瀬】1600円「うな重」、期待値を大きく上回り「かなりのお得感」とは?
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2022年9月に1号店をオープン後、かなりの勢いで店舗数を増やし、6月で200店舗を達成する予定となっている鰻専門チェーン「鰻の成瀬」。急拡大を果たす同チェーンの実力を確かめるべく、グルメライターが店舗を訪れ、実食してきました。
目次
・【鰻の成瀬】とは? 1年半で100店舗超に増加
・【鰻の成瀬】行ってみた
・【鰻の成瀬】「うな重(梅)」を実食!
・【鰻の成瀬】薬味のわさびとねぎで食べるのも最高
・【鰻の成瀬】うれしい誤算とは?
※2024年6月30日公開の記事を再編集しています。
【鰻の成瀬】とは? 1年半で100店舗超に増加
コロナ禍以降、にわかに注目を浴びつつある鰻チェーン。激安のうな丼が食べられる店として知られている「名代 宇奈とと」は、店舗数を飛躍的に増加させ、「にょろ助」などの新興チェーンも、拡大傾向にありました。
しかし、それらのチェーンで一部の店舗が閉店するなど、勢いが落ち着きつつある中で、怒涛のような店舗数の拡大をはかるチェーンが登場し、注目を集めています。それが「鰻の成瀬」です。
2022年9月に神奈川県横浜市に1号店をオープンした同チェーンは、その後23年2月より多店舗経営を開始し、ハイペースに出店を重ねると今年の3月には100店舗を突破するほどに爆増。6月には200店舗に達する予定となっているなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで拡大を進めています。
なお、同社の山本昌弘代表は41歳(24年7月時点)。39歳の時に一念発起して「鰻の成瀬」を開店、現在はフランチャイズ展開を進めています。うなぎを触ったことも、焼く機械に触ったことはないとか。
【鰻の成瀬】行ってみた
急成長を遂げた「鰻の成瀬」の実力は本物なのか――。そんな疑問を持った筆者は、実際に店舗を訪れ、味を確かめることにしました。
同チェーンの公式サイトによると、「鰻をもっと身近に」「鰻でもっと健康に」「鰻でもっと美しく」の3つの幸せを届けるべく、運営をしているとのこと。
また、“時期で最も美味しい鰻をお届けするために厳選された養鰻場から仕入れ、最先端の技術を導入することでリーズナブルなご提供を実現”というのがウリのようです。
訪れた店舗は、鰻専門店らしいシックな外観で、「ちょっと高そうだな……」というイメージを抱いてしまいました。しかし、入店後にテーブルに置かれていたメニュー表を見ると、3種類あるメニューのうち、最も安い「うな重(梅)」は1600円(税込み/以下同)。竹は2200円、松が2600円と、鰻にしてみるとかなりお手頃な値段でした。
なお、メニュー表には鰻の量について明記はされていませんでしたが、公式サイトの「うなデリ」というデリバリー部門の商品説明を見ると、梅がうなぎ半尾、竹が0.75尾、松が1尾となっているようです。
食事のメニューはこの3種類だけとなっており、ほかには瓶ビール(700円)などのドリンクメニューがあるだけの、シンプルなメニュー構成でした。
なお、メニュー表と同じくテーブルに置かれたった「鰻へのこだわり」というパネルによると、「ニホンウナギを海外の厳選された養殖場で育てあげ」とあり、鰻は海外産の養殖ものと思われます。一方で、量としては一般的な鰻の1.5~2倍になっているとのこと。
また、「鰻の成瀬のこだわり」というパネルでは、調理法について蒸し焼きの関東風であることや、しっかり焼き目を付けていることなども記載されていました。
【鰻の成瀬】「うな重(梅)」を実食!
今回は、一番安い「うな重(梅)」をオーダー。店員さんに注文を伝えたあと、10分ほどで提供されました。以下、写真でその魅力をお伝えしたいと思います。
正直なところ、注文した後に気掛かりとなっていたのは、鰻のサイズはどうなんだろう、ということ。
筆者はかつて会社員として都内に勤務していた際、「名代 宇奈とと」に行く機会がそこそこありましたが、最も安い「うな丼」(590円、筆者が訪れていた時期には500円だったと思います)では、鰻がかなり控えめなサイズで出てきた記憶がありました。
もちろん、それと比べると1,000円以上の価格差があるとはいえ、あまり大きなサイズではないだろうな……と思っていたのです。しかし、実際に提供されたものは、ついつい視線は重箱からはみ出ている鰻のしっぽの部分に釘付け。
「あれ、一番安いの頼んだよな……」とついつい伝票を確認してしまいました。「いや、もしかするとしっぽを敢えて出しているだけで、中はスッカスカだったりするのでは……」と邪推をしながらフタを開けてみると、胴の部分が逆サイドの重箱の端にくっつくほどのしっかりとした大きさの鰻が登場。1,600円であることを考えれば、かなりのお得感があると言えるでしょう。
味のほうは、上で述べたパネルに書いてあった通り、ふっくらと蒸しあげられつつも、しっかりの焼き目がついた鰻がサクフワの食感で、脂の乗りもちょうどよく、上質な白身魚の味わいとジューシーさが合わさって、まさに幸せそのものといった味わい。
筆者のあまり多くない鰻重経験の中では、お高めの店にも引けをとらないものでした。
【鰻の成瀬】薬味のわさびとねぎで食べるのも最高
はじめのうちはそのまま食べた後、卓上調味料として備えられていた山椒で“味変”にトライ。こちらも爽やかな風味が足されて鉄板とも言えるおいしさです。
さらに、提供された際に店員さんが「鰻と一緒にお召し上がりください」と言づけられた薬味のわさびとねぎを付けて食べるのにも挑戦。
一般的にこれらの薬味は、鰻重というよりはひつまぶしで提供されることが多い印象があり、実際に鰻重でこの食べ方をしたのは初めてでしたが、わさびとねぎの風味でさっぱりと食べられて、こちらも最高でした。
強いて言うのであれば、この組み合わせではどうしてもだし汁をかけて食べたくなるので、今後トッピングメニューとしてだし汁を提供することを、ぜひ検討して欲しいと思います。
なお、テーブルには山椒以外に、追いダレとして使ううなぎのタレがありましたが、そのままでも比較的しっかりした味であったため、筆者は使用しませんでした。濃口が好みの人は、こちらも活用するといいかもしれません。
【鰻の成瀬】うれしい誤算とは?
rわw 店名こそ明かせませんが、高級食材をリーズナブルに楽しめる! というコンセプトのお店を訪れ、ハズレを引いたことが少なくない筆者ですが、「鰻の成瀬」に関しては、期待値を大きく上回ってきたことはうれしい誤算でした。
価格帯的にも、かなり気合を入れて食べる高級食というよりも、日常の中でのちょっとぜい沢をしたいシーンにぴったりといった感じで、筆者は今後も通おうと思った次第です。
ただ、少し心配になってしまうのは、同チェーンが行っているような急速な店舗数拡大を行ったチェーンが、その後やはり急速な閉店ラッシュに見舞われ、事業規模が縮小されてしまうという悲しき前例が、「東京チカラめし」を筆頭としていくつかあるということ。
「鰻の成瀬」にはぜひ堅実な経営をしてもらい、日常のプチ贅沢をするチェーン店として、今後も我々に“鰻の幸せ”をリーズナブルに届け続けてほしいと思います。
目次
・【鰻の成瀬】とは? 1年半で100店舗超に増加
・【鰻の成瀬】行ってみた
・【鰻の成瀬】「うな重(梅)」を実食!
・【鰻の成瀬】薬味のわさびとねぎで食べるのも最高
・【鰻の成瀬】うれしい誤算とは?
※2024年6月30日公開の記事を再編集しています。
【鰻の成瀬】とは? 1年半で100店舗超に増加
コロナ禍以降、にわかに注目を浴びつつある鰻チェーン。激安のうな丼が食べられる店として知られている「名代 宇奈とと」は、店舗数を飛躍的に増加させ、「にょろ助」などの新興チェーンも、拡大傾向にありました。
しかし、それらのチェーンで一部の店舗が閉店するなど、勢いが落ち着きつつある中で、怒涛のような店舗数の拡大をはかるチェーンが登場し、注目を集めています。それが「鰻の成瀬」です。
2022年9月に神奈川県横浜市に1号店をオープンした同チェーンは、その後23年2月より多店舗経営を開始し、ハイペースに出店を重ねると今年の3月には100店舗を突破するほどに爆増。6月には200店舗に達する予定となっているなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで拡大を進めています。
なお、同社の山本昌弘代表は41歳(24年7月時点)。39歳の時に一念発起して「鰻の成瀬」を開店、現在はフランチャイズ展開を進めています。うなぎを触ったことも、焼く機械に触ったことはないとか。
【鰻の成瀬】行ってみた
急成長を遂げた「鰻の成瀬」の実力は本物なのか――。そんな疑問を持った筆者は、実際に店舗を訪れ、味を確かめることにしました。
同チェーンの公式サイトによると、「鰻をもっと身近に」「鰻でもっと健康に」「鰻でもっと美しく」の3つの幸せを届けるべく、運営をしているとのこと。
また、“時期で最も美味しい鰻をお届けするために厳選された養鰻場から仕入れ、最先端の技術を導入することでリーズナブルなご提供を実現”というのがウリのようです。
訪れた店舗は、鰻専門店らしいシックな外観で、「ちょっと高そうだな……」というイメージを抱いてしまいました。しかし、入店後にテーブルに置かれていたメニュー表を見ると、3種類あるメニューのうち、最も安い「うな重(梅)」は1600円(税込み/以下同)。竹は2200円、松が2600円と、鰻にしてみるとかなりお手頃な値段でした。
なお、メニュー表には鰻の量について明記はされていませんでしたが、公式サイトの「うなデリ」というデリバリー部門の商品説明を見ると、梅がうなぎ半尾、竹が0.75尾、松が1尾となっているようです。
食事のメニューはこの3種類だけとなっており、ほかには瓶ビール(700円)などのドリンクメニューがあるだけの、シンプルなメニュー構成でした。
なお、メニュー表と同じくテーブルに置かれたった「鰻へのこだわり」というパネルによると、「ニホンウナギを海外の厳選された養殖場で育てあげ」とあり、鰻は海外産の養殖ものと思われます。一方で、量としては一般的な鰻の1.5~2倍になっているとのこと。
また、「鰻の成瀬のこだわり」というパネルでは、調理法について蒸し焼きの関東風であることや、しっかり焼き目を付けていることなども記載されていました。
【鰻の成瀬】「うな重(梅)」を実食!
今回は、一番安い「うな重(梅)」をオーダー。店員さんに注文を伝えたあと、10分ほどで提供されました。以下、写真でその魅力をお伝えしたいと思います。
正直なところ、注文した後に気掛かりとなっていたのは、鰻のサイズはどうなんだろう、ということ。
筆者はかつて会社員として都内に勤務していた際、「名代 宇奈とと」に行く機会がそこそこありましたが、最も安い「うな丼」(590円、筆者が訪れていた時期には500円だったと思います)では、鰻がかなり控えめなサイズで出てきた記憶がありました。
もちろん、それと比べると1,000円以上の価格差があるとはいえ、あまり大きなサイズではないだろうな……と思っていたのです。しかし、実際に提供されたものは、ついつい視線は重箱からはみ出ている鰻のしっぽの部分に釘付け。
「あれ、一番安いの頼んだよな……」とついつい伝票を確認してしまいました。「いや、もしかするとしっぽを敢えて出しているだけで、中はスッカスカだったりするのでは……」と邪推をしながらフタを開けてみると、胴の部分が逆サイドの重箱の端にくっつくほどのしっかりとした大きさの鰻が登場。1,600円であることを考えれば、かなりのお得感があると言えるでしょう。
味のほうは、上で述べたパネルに書いてあった通り、ふっくらと蒸しあげられつつも、しっかりの焼き目がついた鰻がサクフワの食感で、脂の乗りもちょうどよく、上質な白身魚の味わいとジューシーさが合わさって、まさに幸せそのものといった味わい。
筆者のあまり多くない鰻重経験の中では、お高めの店にも引けをとらないものでした。
【鰻の成瀬】薬味のわさびとねぎで食べるのも最高
はじめのうちはそのまま食べた後、卓上調味料として備えられていた山椒で“味変”にトライ。こちらも爽やかな風味が足されて鉄板とも言えるおいしさです。
さらに、提供された際に店員さんが「鰻と一緒にお召し上がりください」と言づけられた薬味のわさびとねぎを付けて食べるのにも挑戦。
一般的にこれらの薬味は、鰻重というよりはひつまぶしで提供されることが多い印象があり、実際に鰻重でこの食べ方をしたのは初めてでしたが、わさびとねぎの風味でさっぱりと食べられて、こちらも最高でした。
強いて言うのであれば、この組み合わせではどうしてもだし汁をかけて食べたくなるので、今後トッピングメニューとしてだし汁を提供することを、ぜひ検討して欲しいと思います。
なお、テーブルには山椒以外に、追いダレとして使ううなぎのタレがありましたが、そのままでも比較的しっかりした味であったため、筆者は使用しませんでした。濃口が好みの人は、こちらも活用するといいかもしれません。
【鰻の成瀬】うれしい誤算とは?
rわw 店名こそ明かせませんが、高級食材をリーズナブルに楽しめる! というコンセプトのお店を訪れ、ハズレを引いたことが少なくない筆者ですが、「鰻の成瀬」に関しては、期待値を大きく上回ってきたことはうれしい誤算でした。
価格帯的にも、かなり気合を入れて食べる高級食というよりも、日常の中でのちょっとぜい沢をしたいシーンにぴったりといった感じで、筆者は今後も通おうと思った次第です。
ただ、少し心配になってしまうのは、同チェーンが行っているような急速な店舗数拡大を行ったチェーンが、その後やはり急速な閉店ラッシュに見舞われ、事業規模が縮小されてしまうという悲しき前例が、「東京チカラめし」を筆頭としていくつかあるということ。
「鰻の成瀬」にはぜひ堅実な経営をしてもらい、日常のプチ贅沢をするチェーン店として、今後も我々に“鰻の幸せ”をリーズナブルに届け続けてほしいと思います。