店員が多すぎるスーパー【オオゼキ】、行ってわかった「大手にはない」ワクワク感とは?

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 地味な存在感ながら独自の路線を貫き、着実に成長を遂げているスーパー「オオゼキ」。オオゼキならではの魅力とは? 実際に足を運んでみた様子をレポートします!
目次
【オオゼキ】とは?
【オオゼキ】で実際に買い物してみた!!
【オオゼキ】今回の購入品
【オオゼキ】効率化・平均化が進む大手にはないワクワク感
【オオゼキ】とは?
 2024年5月現在、東京・神奈川・千葉に44店舗を展開するオオゼキは、そのうち9割以上にあたる41店舗が東京にあります。
 安さや効率が何よりも重視されがちな昨今のスーパー業界において、「お客様第一主義(喜客)」「地域密着主義・個店主義」を経営理念として掲げ、名だたるスーパーが軒を連ねる東京において独自路線を貫き、コアなファンもいるのだとか。
 業績面では、オーケー・ロピア・ヤオコーといった話題性があり成長著しいスーパーチェーンと比べると目立たないものの、ある経済メディアでは「堅実な経営を続けてきている隠れた高収益企業」「派手な成長をせずに、着実に高い利益を稼ぐスーパー」と評されたことも。
 そんなオオゼキが他社に負けない特徴として挙げているのが「立地」「商品力」「付加価値」の3つ。「大都市の人口密集地」かつ「駅前」という立地にこだわり、約3万点弱ものアイテムを取り扱う商品力、そして同規模サイズの店舗で比較すると同業他社の2倍以上店員を配置するといった付加価値を提供しています。そして、Webチラシを見ると安売りにもしっかりと力を入れているようです。
 では、いったい、オオゼキとはどんなスーパーなのか? そしてどのような商品が売られているのか? コアなファンを生み出す理由を、実際に行って確かめてきました。
【オオゼキ】で実際に買い物してみた!
 今回訪れたのは、オオゼキ三鷹店です。JR三鷹駅南口を出てペストリアンデッキを進んですぐ、左手前方に明るいオレンジ色に渋い字体の「オオゼキ」の文字を発見! 駅近どころか、駅直結レベルの近さです。
 東京の駅近にもかかわらず、醸しだす雰囲気にオシャレさやスタイリッシュさは皆無。店頭に積まれたカゴや野菜や果物が並ぶ様子は昔ながらのスーパーといった雰囲気です。
店舗の狭さに対して店員が多すぎる?
 お店に入るとまずは野菜コーナーがあり、次いで鮮魚コーナー、精肉コーナー…と、一方通行になるようなつくりになっています。そこを抜けると、一般的なスーパーのように自由に売り場を行き来できるような棚の配置になっていました。
 店舗自体が広くはないため、基本的に通路が狭く、場所によってはお客同士がすれ違う時にはカゴがぶつからないようにお互いに気を付ける必要がありました。立ち止まってじっくりと商品を吟味しにくい雰囲気が全体的にあり、最後にまた野菜コーナーを見たい! と思っても、お客さんの流れに逆らって戻るのはかなりの難易度です。
 オオゼキが掲げる特徴のひとつ「付加価値」のとおり、店員さんも多かったですが、店舗の狭さに対して、逆に多すぎるのでは……?と感じました。
 また特売品は回転が速いせいか品出しカートのまま店頭に置かれていたり、背の高さまで段ボールが積まれていたりして、圧迫感に拍車をかけていたように感じます。
 普段メインで利用しているサミットがかなりゆとりのある店舗なので、余計にそう感じてしまったかもしれません。
「王糖姫」に「カルダバナナ」? 珍しい食材のオンパレード
 一方、圧巻だったのが品揃えです。特に野菜・果物コーナーと鮮魚コーナーでは専門店顔負けのラインアップ。初めて目にする食材が次々に現れてついつい見入ってしまいました。
 例えば、トマトだけでもざっと数えてみたところ32種類もありました。「ルージュジャポネーゼ」「フォレストフルティカ」といったユニークなものや、パッと読めない「王糖姫」(おとひめ)など、あらゆる産地と種類のトマトが見られます。
 また、食用バナナの「カルダバナナ」や、生のハバネロの実、エディブルフラワー、チコリやペコロス、カリフローレなど、珍しい野菜がこれでもかと並んでいて圧巻!
 こちらは珍しい野菜「プリンセスパプリカ」です。
 珍しい野菜がこれでもか、と並ぶオオゼキの野菜コーナーにおいて、ひときわ目を引いたのがこの巨大なパプリカ。写真ではその大きさが伝わりづらいので、B5のノートを横に置いてみました。
 その場にいた店員さんにおすすめの食べ方を聞いてみたら、「一般的なパプリカよりぎゅっとつまったシャキっとした歯ごたえがあり、甘みがつよいので、薄く輪切りにしてサラダがおすすめです」とすぐ教えてくれました。
 精肉コーナーももちろん充実しています。「どんぐりの恵み豚」という、いかにもおいしそうなブランド豚肉もありました。
 こちらは日替わりサービス品として品出し用のカートのまま大量に並べられていた、青森県産の国産若鶏手羽元です。 
 なんとお値段がなんと100gあたり45円という激安っぷり。近所のサミットでは同レベルの手羽元が同じく100gあたり127.44円、西友ネットスーパーでは81円だったので、いかに安いかがわかります。
 ただ安いだけでなく質も良く、可食部分がしっかりとある食べ応えのある手羽元でした。
 鮮魚コーナーは、定番のサバや切身やアジの干物に紛れて、紋甲イカ、栗がに、生もずく、尾頭付きのいとよりやきんき、石垣鯛にあいなめなどなど……。産地も北海道から沖縄まで各地のものが置いてありました。
 ここは鮮魚店か? はたまた市場? という情報量の多さに、思わずキョロキョロしてしまいます。
価格帯について
 価格帯はどうでしょうか? 駅近という立地に加え、周辺には高級路線のクイーンズ伊勢丹や紀伊国屋があるような場所ということでお高いのでは……? ほかのスーパーにもあるような一般的な食材で確認してみます。
 野菜は、じゃがいも、にんじん、玉ねぎがそれぞれ1袋290.52円(税込、以下同)、一般的な国産ミニトマトが1パック322.92円、大根が430.92円、えのきが106.92円、もやしは41.04円でした。
 精肉は、豚の小間切れが182.52円、豚バラ薄切りが247.32円、若鶏モモ肉が117.72円、豚ミンチが150.12円(いずれも国産、100gあたり)でした。
 卵は最も安いもので1パック214.92円、牛乳は明治の「おいしい牛乳」が250.92円、オオゼキオリジナルのものが225.72円、ヨーグルトがその日特売だった雪印メグミルクの「恵」が139.32円という感じでした。
 こちらは、チラシに掲載されていた「もちふわ食パン」6枚切り、139.32円。
 初めてお目にかかるJKベーキングカンパニーという会社の食パンです。大阪の会社ということで、関西ではメジャーなのでしょうか?
 数年前までこういった食パンも1袋100円程度で販売されることもあった気がしますが、最近は安い時でも140円を切ることはめったにないですよね……。130円台は毎朝パン派の我が家にはありがたいです。
 全体的に駅前という立地にしては庶民的な価格ではありますが、日常的に購入する定番食材に関しては他店とそれほど変わらないか、少々お高めといったところです。
 しかし、オオゼキで注目すべきは、店内のいたるところに貼ってあるPOPでアピールされているその日の特売品です。
特売品多数、「午前中だけ」「号外セール」も!
 店内にはチラシに掲載されている商品はもちろん、「号外セール」「店舗限定開催」「オオゼキ朝市 開催時間AM10:00~PM12:00」「売り切れ御免」といった売り文句のPOPが貼ってあり、チラシには載っていないその日だけの特売品が多数見つかりました。
 その日は、ハウスのチューブタイプのわさびやにんにく、しょうがが1本64.8円、雪印メグミルクの「北海道バター」(200g)が430.92円、クラフトのスライスチーズ(7枚)が171.72円など、かなりお買い得になっていました。チューブタイプの調味料は、前を通り過ぎる人がかなりの確率でカゴに投入していました。
 このあたりは事前にチェックしたWebチラシには掲載がなかったため、行ってみて出会えたらラッキーです。
 また、取材した翌日には「110円〜160円アイス各種 1個89円(税込96.12円)」という告知POPも発見し、また来店したくなるような工夫がされていました。
【オオゼキ】効率化・平均化が進む大手にはないワクワク感
 オオゼキは、見たことのない野菜や魚介類など、単純に他のスーパーではお目にかかれないようなコアなラインナップが多く、売り場を眺めているだけでもおもしろいスーパーでした。
 野菜やフルーツ、魚介類はスーパーマーケット内の売り場で特に季節によるラインナップの変化が大きいカテゴリです。一般的なスーパーだと定番野菜のラインナップが中心で、もちろん季節毎の取り扱いの変化はありますが、毎年同じようなルーティンです。
 今回オオゼキの生鮮・魚介コーナーをじっくり見て、日本には季節だけでなく産地や旬ごとに多様な食材が採れる、という豊かさに改めて気付かされました。
 さらに、他のスーパーに負けない激安の商品が日替わりで登場するのですから、コアなファンがいるのも納得です。激安の商品を発見したら、そこで節約できた分で今日はブランド野菜を買ってみよう…そんなことを考えるのも楽しそうです。
 オオゼキには、安さや大容量が売りのスーパーや、効率化・平均化が進む大手スーパーにはないワクワク感がありました。
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