「ムショ用語」が使用禁止に!? 一般社会では使われない「モッソウ」「バッカン」「シャリアゲ」を元女囚が解説

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 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。
目次
息子のために覚醒剤を一緒に売って逮捕されたおばあさん
懲役を「さん付け」で呼ぶニュースは、笑うしかない
刑事施設で使われてきた35の言葉とは?
息子のために覚醒剤を一緒に売って逮捕されたおばあさん
 前から注目してる「保護司さん(犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支える民間のボランティア)の公募制」ですが、いつ始まるんでしょうかね? 法務省の検討会が「2月21日にも中間報告書の素案を示す(予定)」までしか報道されてないですが、瑠壬も挑戦したいです。
 秋葉原事件の元死刑囚のお友だちで保護司の大友秀逸さんは、Twitter(現・X)で「(保護司は)正直なところ誰でも簡単になれますよとは言えない」と書かれてますが、それはそうですよね。
 保護司は、元受刑者の支援のほかにも研修を受けたり、地域のお祭りのお手伝いなんかもしたりするそうで、瑠壬もお祭りはめっちゃ得意ですが、本業もあるから、時間との闘いになるのは覚悟してます。
 改めて「元・懲役(=受刑者)に寄り添うこと」をきちんと考えたいですね。ほんまは家族や友だちが支えるのが一番で、瑠壬も家族に支えられてここまできましたが、家族や友だちがいてない人のほうが多いです。
 家族もいろいろで、「かわいい息子のために覚醒剤を一緒に売ってパクられた(逮捕された)おばあさん」もいてますしね。
 気持ちはわかるけど、いろんな意味でアカンです。多分ですが、お子さんが小さい頃に大事にしてあげられへんかったとか、理由があるのとちがいますかね。「ほんまに子どもがかわいいなら悪事をさせるな」とかゆうのは簡単ですが、いろいろ事情ありますよね。瑠壬なら、このおばあさんになんてゆうかなあとか考えちゃいました。
懲役を「さん付け」で呼ぶ意味
 「元・懲役」としては笑うしかないんですが、法務省がムショで懲役を「さん付け」で呼ぼうとか、「ムショ用語をやめよう」とか指導する件がニュースになってますね。
 これは、どうですかねえ。もちろん言葉は大事ですから、「さん付け」がアカンとは思わないですし、長い目で見ればアリかもですが、「さん付け」されてすぐに懲役の気持ちが変わることはないです。
 Vチューバーの懲役太郎さんは、「『さん付け』されただけで更生意欲が増すわけない」「言葉じゃなくて心で接しろ」とコメントされてて、なるほどと思いました。心、大事です。
刑事施設で使われてきた35の言葉とは?
 でも、それ以上に謎なのが「ムショ用語の禁止」です。最近の「刑務官の(懲役への)暴行事件の再発防止対策」やそうです。
 小泉龍司大臣(東大出!)は、「刑事施設で使われてきたが、一般社会では使われない35の俗語や隠語の使用を直ちにやめるよう各施設に通知した。粘り強く改善していく」そうです。
 この「35の言葉」が知りたいですが、「官(刑務所側)が使う言葉」と、「もともとの不良用語」があると思うんですよ。懲役太郎さんは「最初は覚えるのが大変だった」そうですが、瑠壬もそうでした。
 お風呂に入れない時に体を拭く「シキシン」(拭身)とか、ごはんを入れるお弁当箱みたいな「モッソウ」(物相)、缶切りが凶器になるから刑務官に開けてもらう「カイカン」(開缶)、給食で使うバケツみたいなお鍋「バッカン」とかは不良の言葉とちがいますよね。監獄法が作られた明治時代の言葉かなと。
 「シキテン」(見張り)とか食べ物を取り上げる「シャリアゲ」、密告の「チンコロ」とかは普通に「不良用語」と思いますが、いずれにしろ今回の「使用禁止命令」は「刑務官に対して」ですよね。懲役は、むしろムショ用語を残してってほしいです。
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