元極妻が予想する「2023年アウトロー情勢」――「餃子の王将」社長射殺事件その後、分裂した山口組の動向
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今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。
昨年は池田組組長襲撃事件や「餃子の王将」社長射殺事件に注目
読者の皆様、あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。そして、いつもお読みいただき、あらためて御礼申し上げます。
昨年は神戸山口組から脱退した池田組の組長に対する襲撃事件や、2013年に起こった「餃子の王将」社長射殺事件の実行犯逮捕などが注目されましたね。今年はどうなるのでしょうか?
元・神戸山口組幹部が六代目山口組に「謝罪」
昨年暮れに、山口組をめぐる大きな動きがありました。12月20日に、神戸山口組を離脱していた侠友会の寺岡修会長が、六代目山口組の高山清司若頭に面会して謝罪したそうです。
寺岡会長は、六代目山口組で若頭補佐まで務めた大幹部でしたが、15年8月に離脱して神戸山口組に加わり、若頭の重責に就いています。ところが昨年8月には神戸山口組を離脱、引退説もささやかれていました。
今回の面会は、稲川会の内堀和也会長の仲裁だそうで、場所も横浜の稲川会館でした。寺岡会長が高山若頭に「離脱」を正式に謝罪、翌21日に侠友会の解散と会長の引退届が兵庫県警に提出されたことが報じられています。トップの引退を受けて侠友会の組員は大半が引退、一部は六代目山口組に戻るようです。
歴史的な謝罪だと思いますが、寺岡会長はカタギになるので、山口組分裂問題については直接の影響はないでしょう。また、寺岡会長に何かあれば内堀会長のメンツもつぶれますから、事件は起こりませんね。
それにしても15年夏に六代目山口組から離脱したグループが神戸山口組を結成してから今年で8年目を迎えますが、ここまで分裂状態が続くとは、誰も想像していなかったと思います。
もちろんいろいろな「動き」はありましたよね。神戸山口組からさらに離脱者が出て絆會(当時は任俠団体山口組)が発足していますし、池田組や侠友会は独立組織となりました。それなりに死傷者も出ていますが、かつてのような大抗争に至らなかったのは、トップの逮捕を恐れてのことですね。
暮れには、福岡県内の神戸山口組関係者宅の車両に火をつけた六代目山口組の組員に対して、「次に何かあったら、司(六代目山口組・司忍組長)をトル(逮捕する)からな!」と福岡県警の捜査員が言ったことが報道されました。
具体的にいつ言ったのかは書かれていませんし、実は言ってないかもしれませんが(よくあります)、こういう記事が出た以上、襲撃事件などはしばらくないでしょうか。
個人的に気になっているのは、13年の「餃子の王将」社長殺害事件です。事件から9年もたった昨年、工藤會関係者のTさんが逮捕されましたが、Tさんと社長さんに接点はなく、Tさんは取り調べで事件については黙秘しているそうですね。
しかも逮捕の決め手となった監視カメラ映像を解析した会社が「マンションの一室にある民間の研究所」だそうで、記者さんたちの間では「大丈夫か?」とうわさになっているそうです。別にマンションにあってもいいんですが、調べるための機械とかを置けるのでしょうか?
面白いのは、写真週刊誌「フライデー」(講談社)がこの研究所に取材を申し込んだら、王将事件の鑑定を認めて、「『フライデー』で連載させてくれたら話す」と言ったそうです。そもそも警察の仕事について明かすのはどうかと思いますし、交換条件を出すって、どんな会社なんでしょうかね。
そんなんで大丈夫かと私も思いますが、Tさんについては「逮捕ありき」ですから、よほどのことがない限り、公判は維持されるでしょう。
工藤會の弁護人が10人から1人に
そして、工藤會についてはもう一つ。野村悟総裁らツートップの裁判の控訴趣意書が期限である12月20日に提出されたそうです。提出期限は昨年7月とされていましたが、期限を前に約10人の弁護団が解任されため、12月まで延期され、新しく選任された弁護人が提出したんですね。
関係者によると、なんと今後は「弁護人は1人」だそうです。初公判あたりまでは20人近い弁護士さんがいたようですが、いつの間にか10人になってましたしね。
やっぱり人をたくさん雇えばお金もかかりますし、「こんなにカネをかけたのに、死刑とは……」となるのもわかりますが、もともと「死刑ありき」の国策裁判といわれていましたから、弁護士さんは大変だと思います。
昨年は映画『ゴッドファーザー』公開から50年だったそうですが、表立って活動できなくなった日本のヤクザのマフィア化は進むかもしれませんね。しっかりウォッチしていきたいと思います。
昨年は池田組組長襲撃事件や「餃子の王将」社長射殺事件に注目
読者の皆様、あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。そして、いつもお読みいただき、あらためて御礼申し上げます。
昨年は神戸山口組から脱退した池田組の組長に対する襲撃事件や、2013年に起こった「餃子の王将」社長射殺事件の実行犯逮捕などが注目されましたね。今年はどうなるのでしょうか?
元・神戸山口組幹部が六代目山口組に「謝罪」
昨年暮れに、山口組をめぐる大きな動きがありました。12月20日に、神戸山口組を離脱していた侠友会の寺岡修会長が、六代目山口組の高山清司若頭に面会して謝罪したそうです。
寺岡会長は、六代目山口組で若頭補佐まで務めた大幹部でしたが、15年8月に離脱して神戸山口組に加わり、若頭の重責に就いています。ところが昨年8月には神戸山口組を離脱、引退説もささやかれていました。
今回の面会は、稲川会の内堀和也会長の仲裁だそうで、場所も横浜の稲川会館でした。寺岡会長が高山若頭に「離脱」を正式に謝罪、翌21日に侠友会の解散と会長の引退届が兵庫県警に提出されたことが報じられています。トップの引退を受けて侠友会の組員は大半が引退、一部は六代目山口組に戻るようです。
歴史的な謝罪だと思いますが、寺岡会長はカタギになるので、山口組分裂問題については直接の影響はないでしょう。また、寺岡会長に何かあれば内堀会長のメンツもつぶれますから、事件は起こりませんね。
それにしても15年夏に六代目山口組から離脱したグループが神戸山口組を結成してから今年で8年目を迎えますが、ここまで分裂状態が続くとは、誰も想像していなかったと思います。
もちろんいろいろな「動き」はありましたよね。神戸山口組からさらに離脱者が出て絆會(当時は任俠団体山口組)が発足していますし、池田組や侠友会は独立組織となりました。それなりに死傷者も出ていますが、かつてのような大抗争に至らなかったのは、トップの逮捕を恐れてのことですね。
暮れには、福岡県内の神戸山口組関係者宅の車両に火をつけた六代目山口組の組員に対して、「次に何かあったら、司(六代目山口組・司忍組長)をトル(逮捕する)からな!」と福岡県警の捜査員が言ったことが報道されました。
具体的にいつ言ったのかは書かれていませんし、実は言ってないかもしれませんが(よくあります)、こういう記事が出た以上、襲撃事件などはしばらくないでしょうか。
個人的に気になっているのは、13年の「餃子の王将」社長殺害事件です。事件から9年もたった昨年、工藤會関係者のTさんが逮捕されましたが、Tさんと社長さんに接点はなく、Tさんは取り調べで事件については黙秘しているそうですね。
しかも逮捕の決め手となった監視カメラ映像を解析した会社が「マンションの一室にある民間の研究所」だそうで、記者さんたちの間では「大丈夫か?」とうわさになっているそうです。別にマンションにあってもいいんですが、調べるための機械とかを置けるのでしょうか?
面白いのは、写真週刊誌「フライデー」(講談社)がこの研究所に取材を申し込んだら、王将事件の鑑定を認めて、「『フライデー』で連載させてくれたら話す」と言ったそうです。そもそも警察の仕事について明かすのはどうかと思いますし、交換条件を出すって、どんな会社なんでしょうかね。
そんなんで大丈夫かと私も思いますが、Tさんについては「逮捕ありき」ですから、よほどのことがない限り、公判は維持されるでしょう。
工藤會の弁護人が10人から1人に
そして、工藤會についてはもう一つ。野村悟総裁らツートップの裁判の控訴趣意書が期限である12月20日に提出されたそうです。提出期限は昨年7月とされていましたが、期限を前に約10人の弁護団が解任されため、12月まで延期され、新しく選任された弁護人が提出したんですね。
関係者によると、なんと今後は「弁護人は1人」だそうです。初公判あたりまでは20人近い弁護士さんがいたようですが、いつの間にか10人になってましたしね。
やっぱり人をたくさん雇えばお金もかかりますし、「こんなにカネをかけたのに、死刑とは……」となるのもわかりますが、もともと「死刑ありき」の国策裁判といわれていましたから、弁護士さんは大変だと思います。
昨年は映画『ゴッドファーザー』公開から50年だったそうですが、表立って活動できなくなった日本のヤクザのマフィア化は進むかもしれませんね。しっかりウォッチしていきたいと思います。