ドイツ人彼氏との結婚【国際結婚で移住Vol.5】

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筆マメな夫(当時は友だちでした)の努力によって、なんとか言語交換友だち以上恋人未満な関係をキープしていた私たち。実は、正式なお付き合いのきっかけは私のある決意から生まれました。
◆仕事も飽きてきたし......
当時の私は、契約社員としてあるインターネットプロバイダのお客様窓口の仕事をしていました。連日の電話対応に飽き飽きしていたのと、ちょっとした体調不良も重なり、漠然とそろそろ仕事を辞めようかなと考え始めました。

来月に契約の更新をするかどうかの面談が迫ってきたちょうどその頃、休憩室で同僚に「アタシ、来月アメリカに行ってくるわ。彼に会うの!Keikoはどうなのよ?彼には会わないの?好きなんでしょ?会わないでどうするの?今の関係を続ける気?」と、畳みかけられたのです。

でも、会いに行く勇気が出なかった私は「いきなり海外に一人なんて危ないじゃない」とすぐさま反論。
同僚は私を一瞥して、「じゃあ会わないつもり?彼が毎日メールをくれて、高いお金を払ってケータイに電話をくれて、スカイプで毎日1時間も話しているのって普通じゃないよ。彼はKeikoのことが好きなのに、会わないなんてもったいないよ」とまくし立てました。
◆彼への気持ちを確かめたい!
同僚の熱い説教に彼への気持ち、会いたいという気持ちに正直になれた私は、"こんなことしていられない!会いに行かなきゃ!本当に好きなのかどうかを確かめなきゃ。"という気持ちに揺り動かされました。
一度決めたら行動だけは早いので、速攻で「ちょっとそっちに行こうと思うんだけど、どうかな?」 と聞いてみることに。夫はとても喜んだ様子で「それはとってもいいアイディアだ!

本当は僕から行くのが筋なんだろうけど、今は飛行機代が出せないんだ。エジプトへ行ったばかりだからね。ごめんね」と言ってくれました。

「これはもう行くしかない!相手がOKなんだし、実物に会ってやろうじゃないの!もし変なヤツでも、一人旅にシフトチェンジしてヨーロッパを周遊して3カ月で帰ってくればいいわ。資金はあるんだし」私の決意は決まったのでした。
◆親もあきれる"困った子"
一番大変だったのは、親の説得でした。親とは同居だったので、無断で行って事後報告......という荒技は使えません。何度も喉まで出かかったのですが、結局夫のことにはほとんど触れず、「ドイツに遊びに行ってくる」とだけ言って日本を発つことにしました。

私は昔から"困った子"で、一度決めたらどんなに説得されようとも意見を変えません。頑固な性格を知っている親は、「もう何を言っても仕方ないから」となかば呆れ顔で送り出してくれました。

その時は、自分の娘がいつかおとぼけドイツ人と結婚するなんてきっと夢にも思わなかったはず。私だって、まさか今の夫と結婚するとは想像もしていませんでした。
◆赤いバラと突然の抱擁に圧倒
ドイツのStuttgartにある空港に降り立ち、さっそうと夫との待ち合わせ場所である到着カウンターへ向かいました。ガラス越しに見える黒いコートを着た男性......。
あの人かな?と気にしつつ、カウンターへ出たらやっぱり予想は的中。その男性が満面の笑みで「Hi!」とあいさつをしてきました。

手には一輪の赤いバラ。"おお~外国チック!"なんて思ったのもつかの間、いきなりガバッと私の上に覆いかぶさってきたのです(いわゆる「ハグ」というやつですね)。

いきなりの展開に「およよよ......」と圧倒されいるうちに、夫はゆっくりいろんなことを話し始めました。自分の家族の事、仕事の事、趣味の事。私は完全に聞き役でしたが、もとからあまり初対面の人とは話せないのでむしろ好都合でした。

宿泊先のホテルまで送ってくれ、紳士的にお別れのあいさつをしてその日は終了。なんだか怒涛のような一日に疲れた私は、ただ眠りたくてベッドに潜りこみました。
◆"ビビビ"的な告白
翌日もその翌日も、そのまた翌日も夫は有給休暇を取って私に会いにホテルにやってきました。公園を散歩した後、夫の家でまったりとお茶を飲みながら話をしていたら、突然「僕はメールや電話をしていた頃から君のことが好きだったんだ。

直接会ってそれが確信に変わった」と言い始めたのです。
私も実は、会う前から「この人とは気が合うな」とは思っていたし、愛しているかどうかはまだわからなくとも、嫌いか好きかといえば断然好きの方に傾きます。

最初から一貫して、夫に対してはかなり好意的な感情を抱いていました。そのせいか、夫に「"ビビビ"と来たんだ。僕と正式に付き合ってくれないか?」と言われた時には、考える前に即答していました。
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