STARTO社、鈴木克明社長就任から3カ月も「変化はナシ」――識者が語る今後の“不安材料”
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【サイゾーオンラインより】
旧ジャニーズ事務所に代わり、タレントのマネジメント業務を引き継ぐために設立された会社・STARTO ENTERTAINMENT(以下、STARTO)。本格始動から1年半が経過し、今年6月下旬には新たに鈴木克明氏が代表取締役CEOに就任したことも明らかになった。そんなSTARTOの現体制について、旧事務所時代から同社のタレントを追い続けている霜田明寛氏に話を伺った。
嵐の活動終了にKAT-TUN解散、ジュニア3組も解体――STARTO本格始動でタレントの活動に大きな変化
創業者・ジャニー喜多川氏(2019年に死去)の性加害問題をめぐり、解体的出直しを図ることとなった旧ジャニーズ。所属アーティストの中で最年長者だった東山紀之が23年9月5日付で取締役社長に就任し、その後10月17日付で「SMILE-UP.」へと社名を変更。被害者への補償と救済に取り組むための会社に生まれ変わった。
そして、タレントのマネジメントおよび育成業務を行う新会社・STARTOが設立され、代表取締役CEOにコンサルティング会社社長・福田淳氏、取締役COO(最高執行責任者)に井ノ原快彦が就任。24年4月10日より本格的な業務が始まった。
以降は元所属タレントと現役組の共演や、他事務所のボーイズグループらとのコラボレーションが盛んに行われるなど、タレントの活動内容にも変化が訪れている。
一方でファンに衝撃を与える出来事も相次ぎ、今年2月12日には来年にCDデビュー20周年を迎える予定だった中堅グループ・KAT-TUNが解散を発表(3月31日付)。さらに2月16日、ジュニア内グループのHiHi Jets、美 少年、7 MEN 侍、少年忍者の一部メンバーをシャッフルする形で新グループ・ACEes、KEY TO LIT、B&ZAIの3組が誕生。近年、「CDデビュー候補」と言われていたHiHi Jets、美 少年、7 MEN 侍は事実上の解散となった。
そして5月6日、嵐が26年春頃に開催予定のコンサートツアーをもって「活動を終了する」と報告。ベテランから若手まで、大きな動きが続いている状況だ。
こうした中、STARTOは6月27日に公式ウェブサイトを更新し、「取締役の異動に関するお知らせ」(原文ママ、以下同)を掲載。福田氏は「本人の意向ならびに任期満了」により同日付で代表取締役CEOを退任し、新たに鈴木氏が就任したと公表した。また、取締役CMOの井ノ原、取締役・辰喜一宏氏も「本人の意向ならびに任期満了」によって、同日付で退任したという。
異動のお知らせとともにアップされた鈴木氏の「プロフィールとメッセージ」欄によると、同氏は株式会社フジテレビジョンで、初代プロデューサーとして朝の情報番組『めざましテレビ』を立ち上げ、編成制作局長を担ったテレビマンとのこと。15年から2年間、専務取締役及び株式会社フジ・メディア・ホールディングス取締役を務め、17年に株式会社テレビ西日本代表取締役社長に就任。21年まで4年間にわたり、同社の経営を指揮していたという。
今度はSTARTOを率いていくこととなった鈴木氏は、「これまでのコンプライアンスを重視した路線を承継しつつ、より一層ファンの皆様や関係者の皆様に喜んでいただけるエンターテイメントをご提供すべく、新しい価値創造に取り組む所存です」と、コメントを寄せていた。
STARTO新社長の鈴木克明氏、“顔見せ”の機会はいまだなし
それから3カ月余りが経過したが、書籍『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)、『夢物語は終わらない ~影と光の“ジャニーズ”論~』(文藝春秋)の著者である霜田氏は、「正直、この3カ月で社長交代による何か大きな変化を感じるわけではありません」と、率直な印象を語る。
「というのも、福田社長時代から、何が社長の権限によるものなのかが、外からは不明瞭だからです。新会社が始動してからさまざまな変化が起きましたが、どこまでが福田氏の手腕によるものなのかは現在もわかりづらい状況です。福田社長時代と鈴木社長になってからを比べて変化があるとすれば、福田氏が『STATO社社長』という冠をつけてのメディア露出や、講演・セミナーを行うなど“前に出るタイプ”だったのに対し、鈴木氏はそうではなさそうというところでしょうか」(同)
そもそも、福田氏はコンサルティング会社「株式会社スピーディ」の社長であり、女優・のん(元・能年玲奈)のエージェントを担当しているとして一躍有名に。STARTOに関わる前もさまざまなメディアに登場しており、金髪のオールバックと白い歯がトレードマークとなっていた。
23年12月8日に配信された旧ジャニーズのファンクラブ会員向けの動画にも、井ノ原とともに姿を見せ、新会社の社名が「STARTO」になると報告していた。前述の通り、鈴木氏の場合は就任時のコメントこそ公開されていたものの、動画などに登場してあいさつをするといった“顔見せ”の機会はいまだにない。
福田淳氏の社長時代は「ジュニアの評価基準明示」発言が物議
なお、福田氏が在任中、最も物議を醸したのはジュニアをめぐる「評価基準を明示する」といった発言だろう。発端となったのは、今年1月22日にウェブサイト「リクルートワークス研究所」にて公開された同氏のインタビュー。この取材の時点で、STARTOはジュニアの新規加入を「見合わせている」状況だったというが、「研修施設の確保や防犯カメラの設置など、子どもたちが安心・安全に過ごせる環境は整ったので、近く再開する予定」とのことだった。
新規加入者の審査やジュニアの育成にあたり、今後は「ダンスや歌唱などの評価基準を明示する」といい、福田氏は「選考・評価のプロセスを透明化することが重要だと考えています」と述べていたのだ。この記事の内容がSNSで広まると、「評価の透明化なんていらない」「福田社長は何もわかってない」など、否定的な意見が相次ぐことに。
これに関して、DOMOTO(当時はKinKiKids)の堂本光一は「日経エンタテインメント!」25年4月号(日経BP)の連載内で「あのコメントだけでは言葉足らずと言わざるを得ません」と一刀両断。
また、4人組ユニット・ふぉ~ゆ~のYouTubeチャンネル「ふぉ~ゆ~ちゅ~ぶ」にゲスト出演した際の動画(3月15日配信回)でも、堂本は「俺は『ファンが誤解を生むな』と思って見てたんだけど。歌がうまけりゃいいわけじゃないじゃん。踊りがうまけりゃいいわけじゃないじゃん。我々はダンサーでもないし、シンガーになるために頑張らないといけないんだけど。でも、それだけじゃないじゃん」「すごく上手じゃなくたって、光る子ってたくさんいるじゃん。この世界でやっていく上で」などと、福田氏の発言に疑問を呈していた。
「福田氏が取材で答えたジュニアの評価基準に関する発言が波紋を呼び、光一さんが別の見解を提示するなど、福田氏はご自身が前に出るタイプだったために、そういったハレーションが起きる可能性をはらんでいました。ただ、今のところ鈴木氏に関してはそういう心配はなさそうです。もともと、藤島ジュリー景子さん(旧ジャニーズ事務所の2代目社長)のことも、23年に性加害問題に対しての謝罪動画を上げるまで、実際の顔を見たことがある人のほうが少なかったように、旧ジャニーズ事務所時代から、“裏方は顔を出さない”というのが美学のようなところがありましたから、それでいいのではないかと思います」(前出・霜田氏)
「事務所の良い部分の色が薄れてしまう」――STARTOが抱える“不安材料と課題”
一方で「STARTOが現在抱えている課題」について聞いてみると、「まずは、井ノ原さんが離れた後、ジュニアのプロデュースを誰の責任で行っているのか不明瞭だったこと」(同)を挙げた上で、以下のように話す。
「もちろん、STARTO社になって、セルフプロデュース色が強くなったこと自体は悪いことではありません。その結果、既存のグループが新メンバーを公募した『timelesz project』や、横山裕さんと元関ジャニ∞(現在はSUPER EIGHT)メンバーの渋谷すばるさんが共同で曲を作ってお互いのアルバムに参加したり、さらには対バンライブまで行うといった、これまでだったら考えられなかったことが、タレント主導で行われて良い結果を残しています。しかし、全てのタレントがセルフプロデュースでうまくいくかというと、そういうわけではなく、特にまだ経験値の少ないジュニアたちには、ある意味では強権的にでも引っ張ってくれるプロデューサーが必要なこともあるでしょう」
なお、かねてから関西ジュニアを中心に、後輩のプロデュースを行っていたSUPER EIGHT・大倉忠義は、タレントのプロデュースや育成、新たなコンテンツ開発を行うべく、24年7月に新会社「J-pop Legacy」を設立。今年5月にはSTARTO社と業務提携し、事業運営体制の強化を図っている。
「ジュニアの育成や発掘などをJ-pop Legacyが担うことになったのでひと安心ではありますが、事務所騒動以降のこの2年の間、不安定な状況に置かれたことの影響が今後出てこないか心配です」(同)
なお、性加害問題が大きな騒ぎとなって以降、事務所からは嵐・二宮和也(23年10月24日)、生田斗真(23年11月20日付)、元V6・岡田准一(23年11月30日付)、風間俊介(23年12月31日付)ら、俳優業を中心に活動するタレントが続々と退社を決断。DOMOTO・堂本剛(24年3月31日付)、嵐・松本潤(24年5月30日付)らも後に続き、今年3月31日付で元KAT-TUN・亀梨和也もSTARTOを去ったが……。
「特にDOMOTO・剛さん、松本さん、亀梨さんといった事務所の伝統を深いレベルで理解した上で、後輩の指導や演出・楽曲提供などができそうな人材が事務所を離れていっているのも気になります。事務所一丸となった姿が好きだった身としては、残念な部分です。旧来の事務所の良い部分の色が薄れてしまうことは大きな不安材料です。ですので、今後に期待するとしたら、被害者への補償業務が一段落したら、ぜひ東山さんとジュリーさんにSTARTOに加わっていただいて、なくしてはいけない伝統を引き継ぎながら、数あるグループの魅力を引き出す役割を担っていただきたいと個人的には思っていますね」(同)
今のところ、新社長である鈴木氏の活躍ぶりは表面化しておらず、タレントやスタッフとどのような関係性を築けているのかもわかっていない。今後も、STARTOのタレントが良い環境・条件で仕事をしていけるのかどうか、注視していきたい。
旧ジャニーズ事務所に代わり、タレントのマネジメント業務を引き継ぐために設立された会社・STARTO ENTERTAINMENT(以下、STARTO)。本格始動から1年半が経過し、今年6月下旬には新たに鈴木克明氏が代表取締役CEOに就任したことも明らかになった。そんなSTARTOの現体制について、旧事務所時代から同社のタレントを追い続けている霜田明寛氏に話を伺った。
嵐の活動終了にKAT-TUN解散、ジュニア3組も解体――STARTO本格始動でタレントの活動に大きな変化
創業者・ジャニー喜多川氏(2019年に死去)の性加害問題をめぐり、解体的出直しを図ることとなった旧ジャニーズ。所属アーティストの中で最年長者だった東山紀之が23年9月5日付で取締役社長に就任し、その後10月17日付で「SMILE-UP.」へと社名を変更。被害者への補償と救済に取り組むための会社に生まれ変わった。
そして、タレントのマネジメントおよび育成業務を行う新会社・STARTOが設立され、代表取締役CEOにコンサルティング会社社長・福田淳氏、取締役COO(最高執行責任者)に井ノ原快彦が就任。24年4月10日より本格的な業務が始まった。
以降は元所属タレントと現役組の共演や、他事務所のボーイズグループらとのコラボレーションが盛んに行われるなど、タレントの活動内容にも変化が訪れている。
一方でファンに衝撃を与える出来事も相次ぎ、今年2月12日には来年にCDデビュー20周年を迎える予定だった中堅グループ・KAT-TUNが解散を発表(3月31日付)。さらに2月16日、ジュニア内グループのHiHi Jets、美 少年、7 MEN 侍、少年忍者の一部メンバーをシャッフルする形で新グループ・ACEes、KEY TO LIT、B&ZAIの3組が誕生。近年、「CDデビュー候補」と言われていたHiHi Jets、美 少年、7 MEN 侍は事実上の解散となった。
そして5月6日、嵐が26年春頃に開催予定のコンサートツアーをもって「活動を終了する」と報告。ベテランから若手まで、大きな動きが続いている状況だ。
こうした中、STARTOは6月27日に公式ウェブサイトを更新し、「取締役の異動に関するお知らせ」(原文ママ、以下同)を掲載。福田氏は「本人の意向ならびに任期満了」により同日付で代表取締役CEOを退任し、新たに鈴木氏が就任したと公表した。また、取締役CMOの井ノ原、取締役・辰喜一宏氏も「本人の意向ならびに任期満了」によって、同日付で退任したという。
異動のお知らせとともにアップされた鈴木氏の「プロフィールとメッセージ」欄によると、同氏は株式会社フジテレビジョンで、初代プロデューサーとして朝の情報番組『めざましテレビ』を立ち上げ、編成制作局長を担ったテレビマンとのこと。15年から2年間、専務取締役及び株式会社フジ・メディア・ホールディングス取締役を務め、17年に株式会社テレビ西日本代表取締役社長に就任。21年まで4年間にわたり、同社の経営を指揮していたという。
今度はSTARTOを率いていくこととなった鈴木氏は、「これまでのコンプライアンスを重視した路線を承継しつつ、より一層ファンの皆様や関係者の皆様に喜んでいただけるエンターテイメントをご提供すべく、新しい価値創造に取り組む所存です」と、コメントを寄せていた。
STARTO新社長の鈴木克明氏、“顔見せ”の機会はいまだなし
それから3カ月余りが経過したが、書籍『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)、『夢物語は終わらない ~影と光の“ジャニーズ”論~』(文藝春秋)の著者である霜田氏は、「正直、この3カ月で社長交代による何か大きな変化を感じるわけではありません」と、率直な印象を語る。
「というのも、福田社長時代から、何が社長の権限によるものなのかが、外からは不明瞭だからです。新会社が始動してからさまざまな変化が起きましたが、どこまでが福田氏の手腕によるものなのかは現在もわかりづらい状況です。福田社長時代と鈴木社長になってからを比べて変化があるとすれば、福田氏が『STATO社社長』という冠をつけてのメディア露出や、講演・セミナーを行うなど“前に出るタイプ”だったのに対し、鈴木氏はそうではなさそうというところでしょうか」(同)
そもそも、福田氏はコンサルティング会社「株式会社スピーディ」の社長であり、女優・のん(元・能年玲奈)のエージェントを担当しているとして一躍有名に。STARTOに関わる前もさまざまなメディアに登場しており、金髪のオールバックと白い歯がトレードマークとなっていた。
23年12月8日に配信された旧ジャニーズのファンクラブ会員向けの動画にも、井ノ原とともに姿を見せ、新会社の社名が「STARTO」になると報告していた。前述の通り、鈴木氏の場合は就任時のコメントこそ公開されていたものの、動画などに登場してあいさつをするといった“顔見せ”の機会はいまだにない。
福田淳氏の社長時代は「ジュニアの評価基準明示」発言が物議
なお、福田氏が在任中、最も物議を醸したのはジュニアをめぐる「評価基準を明示する」といった発言だろう。発端となったのは、今年1月22日にウェブサイト「リクルートワークス研究所」にて公開された同氏のインタビュー。この取材の時点で、STARTOはジュニアの新規加入を「見合わせている」状況だったというが、「研修施設の確保や防犯カメラの設置など、子どもたちが安心・安全に過ごせる環境は整ったので、近く再開する予定」とのことだった。
新規加入者の審査やジュニアの育成にあたり、今後は「ダンスや歌唱などの評価基準を明示する」といい、福田氏は「選考・評価のプロセスを透明化することが重要だと考えています」と述べていたのだ。この記事の内容がSNSで広まると、「評価の透明化なんていらない」「福田社長は何もわかってない」など、否定的な意見が相次ぐことに。
これに関して、DOMOTO(当時はKinKiKids)の堂本光一は「日経エンタテインメント!」25年4月号(日経BP)の連載内で「あのコメントだけでは言葉足らずと言わざるを得ません」と一刀両断。
また、4人組ユニット・ふぉ~ゆ~のYouTubeチャンネル「ふぉ~ゆ~ちゅ~ぶ」にゲスト出演した際の動画(3月15日配信回)でも、堂本は「俺は『ファンが誤解を生むな』と思って見てたんだけど。歌がうまけりゃいいわけじゃないじゃん。踊りがうまけりゃいいわけじゃないじゃん。我々はダンサーでもないし、シンガーになるために頑張らないといけないんだけど。でも、それだけじゃないじゃん」「すごく上手じゃなくたって、光る子ってたくさんいるじゃん。この世界でやっていく上で」などと、福田氏の発言に疑問を呈していた。
「福田氏が取材で答えたジュニアの評価基準に関する発言が波紋を呼び、光一さんが別の見解を提示するなど、福田氏はご自身が前に出るタイプだったために、そういったハレーションが起きる可能性をはらんでいました。ただ、今のところ鈴木氏に関してはそういう心配はなさそうです。もともと、藤島ジュリー景子さん(旧ジャニーズ事務所の2代目社長)のことも、23年に性加害問題に対しての謝罪動画を上げるまで、実際の顔を見たことがある人のほうが少なかったように、旧ジャニーズ事務所時代から、“裏方は顔を出さない”というのが美学のようなところがありましたから、それでいいのではないかと思います」(前出・霜田氏)
「事務所の良い部分の色が薄れてしまう」――STARTOが抱える“不安材料と課題”
一方で「STARTOが現在抱えている課題」について聞いてみると、「まずは、井ノ原さんが離れた後、ジュニアのプロデュースを誰の責任で行っているのか不明瞭だったこと」(同)を挙げた上で、以下のように話す。
「もちろん、STARTO社になって、セルフプロデュース色が強くなったこと自体は悪いことではありません。その結果、既存のグループが新メンバーを公募した『timelesz project』や、横山裕さんと元関ジャニ∞(現在はSUPER EIGHT)メンバーの渋谷すばるさんが共同で曲を作ってお互いのアルバムに参加したり、さらには対バンライブまで行うといった、これまでだったら考えられなかったことが、タレント主導で行われて良い結果を残しています。しかし、全てのタレントがセルフプロデュースでうまくいくかというと、そういうわけではなく、特にまだ経験値の少ないジュニアたちには、ある意味では強権的にでも引っ張ってくれるプロデューサーが必要なこともあるでしょう」
なお、かねてから関西ジュニアを中心に、後輩のプロデュースを行っていたSUPER EIGHT・大倉忠義は、タレントのプロデュースや育成、新たなコンテンツ開発を行うべく、24年7月に新会社「J-pop Legacy」を設立。今年5月にはSTARTO社と業務提携し、事業運営体制の強化を図っている。
「ジュニアの育成や発掘などをJ-pop Legacyが担うことになったのでひと安心ではありますが、事務所騒動以降のこの2年の間、不安定な状況に置かれたことの影響が今後出てこないか心配です」(同)
なお、性加害問題が大きな騒ぎとなって以降、事務所からは嵐・二宮和也(23年10月24日)、生田斗真(23年11月20日付)、元V6・岡田准一(23年11月30日付)、風間俊介(23年12月31日付)ら、俳優業を中心に活動するタレントが続々と退社を決断。DOMOTO・堂本剛(24年3月31日付)、嵐・松本潤(24年5月30日付)らも後に続き、今年3月31日付で元KAT-TUN・亀梨和也もSTARTOを去ったが……。
「特にDOMOTO・剛さん、松本さん、亀梨さんといった事務所の伝統を深いレベルで理解した上で、後輩の指導や演出・楽曲提供などができそうな人材が事務所を離れていっているのも気になります。事務所一丸となった姿が好きだった身としては、残念な部分です。旧来の事務所の良い部分の色が薄れてしまうことは大きな不安材料です。ですので、今後に期待するとしたら、被害者への補償業務が一段落したら、ぜひ東山さんとジュリーさんにSTARTOに加わっていただいて、なくしてはいけない伝統を引き継ぎながら、数あるグループの魅力を引き出す役割を担っていただきたいと個人的には思っていますね」(同)
今のところ、新社長である鈴木氏の活躍ぶりは表面化しておらず、タレントやスタッフとどのような関係性を築けているのかもわかっていない。今後も、STARTOのタレントが良い環境・条件で仕事をしていけるのかどうか、注視していきたい。