Snow Man・宮舘涼太と共演者の写真がSNSから削除の怪――映画『火喰鳥を、喰う』、鑑賞者からの評価が分かれるワケ

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サイゾーオンラインより】
 俳優・水上恒司が主演を務め、10月3日に公開となった映画『火喰鳥を、喰う』。Snow Man・宮舘涼太が映画に単独初出演していることでも話題の同作だが、公開後には宮舘の発言やSNS投稿をめぐって、一部ネットユーザーが騒然とする事態となった。
映画『火喰鳥を、喰う』Snow Man・宮舘涼太と共演者のSNS投稿に懸念の声
 今作は「第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞」を受賞した原浩氏による同名ミステリーホラー小説(角川ホラー文庫)の実写化。本木克英監督がメガホンをとり、水上とヒロイン・山下美月、宮舘のほか、森田望智、吉澤健、麻生祐未らが出演している。
 物語は、信州で暮らす久喜雄司(水上)と妻の夕里子(山下)のもとに、太平洋戦争で戦死した先祖・久喜貞市(小野塚勇人)の日記が届いたことから始まり、周辺で不可思議な出来事が起こる中、夫婦が超常現象専門家・北斗総一郎(宮舘)の力を借り、謎に迫っていくというストーリーだ。
 公開を記念し、10月4日には水上、山下、宮舘らメインキャストと監督が舞台あいさつのステージに登場。東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズとユナイテッド・シネマ アクアシティお台場にて、それぞれ上映終了後と上映前の計4回にわたって舞台あいさつが行われた。
 SNSの書き込みによると、とある回では本編上映中は空席があったものの、舞台あいさつ前になって途中入場してきた人が多かったほか、舞台あいさつが終わった途端に席を立ち、本編を鑑賞せずに出ていく人たちも複数いたとか。こうした状況を察したのか、宮舘は舞台あいさつだけではなく、映画本編も最後まで見てほしいと呼びかけていたそうだ。
 しかし、X(旧Twitter)では「宮舘さんが『舞台あいさつまでじゃない、見終わるまでが「火喰鳥」ですからね』みたいなことを言っていたのに、前半列の人がほぼ本編始まる前に帰ってビビった」といったレポートが上がることに。宮舘のメンバーカラーである赤いアイテムを身に着けた人々が多かったらしく、「こういうファンと一緒にされたくない」「宮舘ファンが失礼すぎてあきれた」と嘆く声が散見された。
 一方、公開から数日が経過した14日頃には映画公式SNSのとある投稿が物議を醸した。12日午後8時台、『火喰鳥を、喰う』の公式Xアカウントは「#火喰鳥を喰う撮影日記」というハッシュタグをつけて、宮舘と共演者・足立正生氏のツーショット写真をアップ。「なんと御年86歳 共演できて光栄です」(原文ママ)という宮舘の一言コメントも添えられていた。
 足立氏は、もともと映画監督・脚本家としても活動しており、なかなかディープな道を辿ってきた人物。さまざまな映画作りに携わる中、1974年に重信房子が率いる国際テロ組織「日本赤軍」に参加し国際指名手配されたのち、97年にレバノンで逮捕され、3年間服役していた。2000年に刑期満了後、日本へ強制送還されたという過去があるのだ。
 そのため前述の投稿に対して、政治系の話題をつぶやくアカウントなどが「この人は元日本赤軍のテロリストです」「どこかで見たと思ったら元日本赤軍のあいつか。宮舘はまだ若いのにブランドに傷がつくだろ」と反応。引用ポスト欄を見た一部の宮舘ファンらは厄介な問題に発展するのではないかと懸念していた。
 こうした騒ぎを把握したのか、公式サイドは14日午後1時頃に当該ポストを取り下げ、閲覧できない状態に。当時、映画公式インスタグラムには同様の投稿が残っていたものの、こちらも15日までに削除されたようだ。なぜ消されたのかは不明ながら、人気アイドルが関係している投稿だっただけに、大ごとになるのを避けたかったのかもしれない。
映画『火喰鳥を、喰う』、鑑賞者から酷評も……評価が分かれるポイントは「『不条理さ』を受け入れられるか」
 こうして、公開直後からネガティブな話が続いてしまった『火喰鳥を、喰う』。本編を鑑賞したネットユーザーからは「出来が悪い。今年ワースト候補」「くそつまらない。とんでもない駄作」「何もかも上滑りしていた」などと酷評も目立っている。
 また、宮舘の演技については「妙に芝居がかっていて、違和感しかなかった」「物語のキーパーソンである北斗役(宮舘)の演技のミスマッチさがひどい」との声も出ていたが……。
 映画ライターのヒナタカ氏は、その理由を以下のように分析する。
「酷評を集めている理由は『期待とのズレ』もあると思います。『第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞』を受賞した小説を原作としていますが、実際は人知の及ばない現象が立て続けに起こるタイプの作品で、ジャンルは劇中でも言及されるように“オカルト”に足を踏み入れており、終盤の展開はさらにカオスで、もはやSFの要素も混ざっているといえます。そうした『わけのわからない現象に翻弄される』ことこそが面白くて怖いタイプの作品といえ、そのための意図的な脚本や演出だったにせよ『辻褄が合わない』『支離滅裂でわけがわからない』と見る側がネガティブに受け取ってしまうのも致し方がないでしょう。例えば、公開中の『ブラック・ショーマン』のように、『事件の犯人をロジカルな推理で当てる』タイプのミステリーではまったくないので、そうした作品を期待していた人は、戸惑うかガッカリしてしまったのかもしれません」
 一方で、ヒナタカ氏は「個人的には『わけのわからなさ』こそが作品のテーマに絡んでいる、意欲作だったと思います」と評価する。
「例えば、水上恒司演じる主人公は大学で化学を教える助教授で、悲劇的な過去を語りつつ、化学の道を選んだ理由について『実験を繰り返し、検証すれば、答えに辿り着ける世界だから』と語っています。その価値観を持つ彼にとって『答えのない不条理な出来事』に遭遇することがどれほど恐ろしいことかと想像できますし、予想だにしないラストには不思議な感慨が湧いてきたんです。ほかにも、宮舘扮する超常現象専門家『不遜な発言を繰り返すイヤなやつ』ではあるので、意図的にせよキャラクターのクセが悪目立ちしてしまったところもあるのかもしれませんね。いずれにせよ、『不条理さ』を作品の特徴として受け入れられるか、それとも拒否反応を示してしまうかで、大きく評価が分かれる作品といえるでしょう」(同)
 そんな『火喰鳥を、喰う』は、10月3~5日の国内映画ランキング(全国週末興行成績・興行通信社提供)で6位に初登場したが、翌週はトップ10圏外となった。
 16日にはTOHOシネマズ六本木ヒルズで計4回の大ヒット御礼舞台あいさつを行い、水上、山下、宮舘が登壇。18日からは6日間限定で入場者プレゼント「先行配信『火喰鳥を、喰う』<公開記念舞台挨拶>映像が観られる!二次元コード付き特製火喰鳥イラストポストカード」の配布も決定しているだけに、再びトップ10入りを目指したいところだが、果たして――。
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